三代目エスティマは2006年1月にフルモデルチェンジしデビューしたものを前期型、さらに2008年12月にマイナーチェンジしたものを後期型と呼んでいる。エンジンは2.4Lの2AZ-FEを搭載したACR50W型と3.5LのV6,2GR-FEエンジンを搭載したGSR50W型、さらにハイブリッドエンジンの2AZ-FXEを搭載したAHR20W型がある。
残念ながら、エスティマはユーザーの口コミ満足度があまり高くない。車体価格の割に見えない部分でのコストカットや手抜きが多い車種であるという評価だ。
新型エスティマは高級感のあるミニバン
高級感ある運転席回り
運転席回りはシンプルにまとまっており使いやすい。センターメーターも車のキャラクターに合っているだろう。価格なりの高級感もあり、このあたりはさすがトヨタ車といった感じでオーナーの満足度も高い。シフトレバーも低価格車の安っぽい雰囲気はなく、操作感もかっちりして高級感が漂う。小物入れなども充実しており使いやすいと評判だ。
エスティマの乗り心地
前席フロントシート
高級感のある広々とした空間で一見の満足度は高い。しかし残念ながら、走り出してみると評価が変わる。特に座面長の短さが気になり、長時間乗っていると疲れが溜まる。座面の角度などは細かく調節できる。短い試乗時間ではわからない部分で手を抜いており残念だ。
2列目シート
前席のシートに比べると座面長も十分でしっかり作られている。独立した2人掛けなので左右の余裕もあり、リラックスでき居心地がいいと評判だ。前後方向に800mmのスライド機能がついておりシートアレンジが可能だ。オットマンもついておりエスティマの車内で最も特等席と言えるだろう。
3列目シート
長時間のドライブ向けに作られたものではないが、短距離の利用で不満が出ることはないだろう。全自動で収納と設置ができるのが安いミニバンとの違いだ。アピールしやすい部分にはしっかりとコストをかけている。
荷室
3列目シート使用時では、大きな荷室スペースは確保できない。例えば6名乗車での一泊旅行は難しいだろう。
3列目を収納した4名乗車なら広い荷室で、泊りがけの旅行も余裕でこなせる。
2列目も折りたたんでしまうと、広大な荷室が生まれ、家具類の運搬にも使える。
新型エスティマのメカニズム
エンジンとトランスミッション
エンジンは2.4Lの2AZ-FE、3.5Lの2GR-FE、そしてハイブリッド2.4Lの2AZ-FXEが設定されている。
パワー的には2.4Lの2AZ-FEで十分である。V6,3.5Lの2GR-FEは高額なだけにより上質なエンジンフィールを求めるが振動も多く価格相応の高級感が足りない。
三代目エスティマのエンジンは排気量の違いに関わらずすべてタイミングチェーン採用エンジンである。タイミングベルトの交換メンテナンスは不要である。
2.4L車のトランスミッションにはCVTが採用されている。V6の3.5L車には6ATとなっている。
ユーザー実燃費報告は7~11km/Lというレポートが多い。
サスペンション
エスティマのサスペンション形式は前がストラット式で後はトーションビーム式となっており低価格車と大して変わりが無い。セッティングは上手くまとまっており路面からの小さな入力の処理は文句がない。ただし大き目の入力になると振動が激しく収まりも悪い。足回りは軟らかめでドライブフィールは剛性感が無くイマイチである。