トヨタの未来都市ウーブンシティが着工した
2021年2月23日、トヨタは東富士工場跡地に計画するウーブンシティ(Woven City)を着工させた。
ウーブンシティは、日本の次世代産業を発掘する実験都市で将来的には2000人以上が居住する予定。ここで生み出されるイノベーションが富士山を背景に世界発信されることになる。
ウーブンシティでのイノベーションにより、単なるクルマの製造販売から卒業
近年、日本の基幹産業といえば第一に自動車であったが、今後は中国製EVの台頭などにより、状況が厳しくなることが予想される。
テスラ・モデル3の大幅値下げは序章に過ぎない、中国製EVの台頭
例えば、先日、大幅値下げを実施し、圧倒的なコストパフォーマンスを備えたテスラ・モデル3は、上海ギガファクトリーで生産され、搭載されるバッテリーも中国製である。EVという土俵では、日本勢が優位に立つことが困難であることは疑いようがない。
もちろんEVそのものにまだ課題はあり、ガソリンエンジン車の活躍は今後も数十年に渡って継続するという予測もある。しかし、これに固執していれば、トヨタだけでなく国家レベルでもジリ貧とはならないか。
ウーブンシティでのイノベーションはトヨタだけでなく、日本の次世代基幹産業になる
トヨタには一代一業という言葉がある。
グループ創業者の豊田佐吉氏は自動織機を手掛け、豊田喜一郎氏の代になってからトヨタ自動車がスタートした。
現社長の豊田章男氏がやろうとしているのは、ざっくり言うなら次世代都市インフラのようなもの。
ウーブンシティの完成予定図には、様々な乗り物と歩行者が共存する地上、移動する店舗、全自動の物流システムが構築された地下、ドローンが飛び交う空が描かれている。