スバルは「WRX S4」の一部改良モデル(年次改良)を2022年11月24日に発表した。
現行「WRX S4」は、2021年11月にフルモデルチェンジを受けた、2代目モデルが販売中となっている。新型レヴォーグをベースに開発され、B型からの市場投入であった。今回、初めての年次改良により、C型となるが、その内容は小変更に留まった。
また「WRX STI」の、追加発売は無かった。当初、販売2年目から登場するのではとも予想されていたが、その後、スバルは北米向けに、現行世代の「WRX STI」の生産を行わないことを明言していた。日本での発売も期待できない状況となっている。
さて、「WRX S4」改良モデルでは、ヘッドランプ/室内灯消し忘れ時の自動消灯機能が追加された。さらに、リレーアタック対策として、スマートキーへスリープ機能、およびモーションセンサーが搭載された。また、ライティングスイッチの操作性が見直され、「車幅灯/尾灯&OFF」を1ポジションから、「車幅灯/尾灯」と「OFF」に分け、2ポジションに変更された。
そして、一部グレードで、値上げも実施された。STI Sport系グレードでは、5万5千円の値上げとなったが、GT系グレードは価格据え置きとなる。このあたりは、同日に一部改良を受けたレヴォーグと同じ内容である。
月間販売台数としては、260台が設定されている。
「WRX S4」モデルチェンジの<まとめ><価格表>は、次のページ
WRX S4フルモデルチェンジ、2代目モデルは2021年11月発表
スバルは「WRX S4 日本仕様」を2021年11月25日に発表した。

新型WRXシリーズについては、主力市場の米国に向けたワールドプレミアが2021年9月に行われていたが、日本仕様もこれに大きく遅れることなく発表となった。
新型WRX S4に搭載されるエンジンは、新開発のFA24型の2.4L 水平対向4気筒直噴ターボエンジンで、最高出力275 PS、最大トルク38.2 kgf・mといったパフォーマンスとなる。
従来型WRX S4のFA20F型エンジンは最高出力 300ps、最大トルク 40.8 kgf・mであったが、数値上のパフォーマンスでは従来型のほうが優れている。また、エンジン構造を比較すると、新型は従来型と同一ストロークのボアアップ版となる。
トランスミッションでは、北米モデルに設定されたマニュアル車は用意されない。全車に「8速マニュアルモード付きのSubaru Performance Transmission」が設定される。
燃費性能はWLTCモードで10.8km/Lとなる。
サスペンションは、フロントがストラット式独立懸架、リアがダブルウィッシュボーン式独立懸架が採用される。
18インチアルミホイールが装備され、タイヤサイズは245/40R18となる。
WRX STIは発売されない可能性あり
WRXシリーズは、インプレッサのハイパフォーマンスグレードを起源とする。2014年にはインプレッサから独立し、「WRX」をモデルネームとした販売がスタートした。現行型はレヴォーグがベースとなっている。
より高性能なWRX STIについては、今回2021年秋のタイミングでは市場投入されず、2022年春頃の使い発売が期待された。
しかし、スバルはWRX STIの生産を行わないことを米国向けに発表している。

新型WRXシリーズのコンセプトモデル
新型WRXのエクステリアは、2017年の東京モーターショーで公開された「SUBARU VIZIV PERFORMANCE CONCEPT」がデザインスタディとされる。新型WRX北米仕様の画像からは、クーペ調に仕上げられたルーフライン後半の処理がコンセプトから引き継がれているのがわかる。一方で、セダン車として十分な、後席居住性も備えていそうだ。
そして、新型WRX STIのデザインスタディとされたのが「SUBARU VIZIV PERFORMANCE STI CONCEPT」で、これは2018年の東京オートサロンで公開されていた。