ゴルフカブリオレは燃費も実用性も高いオープンカー
ゴルフカブリオレとして、ゴルフⅥの4シーターオープンカーが日本でもデビューした。
実質的にはゴルフⅤベースのオープンカーであったイオスの後継となる。
メタルトップでボディサイズも一回り大きかったイオス対して、新型ゴルフカブリオレはソフトトップでハッチバックのゴルフとほぼ同じディメンションを持つ、ゴルフ系オープンカーの原点回帰とも言えるモデルになっている。
フォルクスワーゲンジャパンの公式サイトでは既に専用ページが公開されている。
ロールオーバーバーが廃止
新型ゴルフカブリオレでは、歴代の象徴でもあったロールオーバーバーが廃止されている。
車体が横転することを察知すると、リアシートヘッドレスト裏に隠されたロールオーバーバーが0.25秒で自動的に飛び出し、乗客の安全を確保する。
この機構を採用したことで、従来からのゴルフカブリオレと比較して、開放感のあるスッキリしたボディデザインになっている。
風の巻き込みを防ぐために、ベース車両のゴルフⅥよりもAピラーの傾斜が大きくなっているのもスタイリッシュに見えるポイント。
このほか、2名乗車でフロントシートのみ利用する場合は、リアシート部分にウィンドディフレクターを標準装備で取り付けることができるなど、風の巻き込みを防ぐ工夫がされている。
電動ルーフの開閉時間は短く、オープン9.5秒、クローズ11秒。
さらに、電動ルーフ機構のあるオープンカーの多くは最後は手動でルーフをロックする必要があるが、このゴルフカブリオレに関してはその必要はない。
ユーティリティが優れたゴルフカブリオレ
従来のオープンカーは実用性を度外視して見なければいけない側面があったが、この新型のゴルフカブリオレに関しては、ユーティリティ性の高さが魅力になっている。
トランク容量は250L、これはルーフの開閉に左右されない容量だ。
ボディサイズが一回り大きいライバルのプジョー308CCでさえ、ルーフを開いた状態では226Lのトランク容量でしかないのだから、コンパクトなゴルフカブリオレとしては、250Lは相当頑張った数値と言える。
さらにリアシートは、50:50の可倒式&トランクスルー機構まで備えているから驚かされる。
リアシートの実用性も優れている。
後席は3人掛けではなく2人掛けで、標準のゴルフⅥと比較すれば当然窮屈ではあるが、居住性はまずまずで、大人が長い距離を乗ることが可能なニースペースが確保されている。
ゴルフカブリオレのライバルは308CC
新型ゴルフカブリオレの価格は399万5千円。
ライバルの308CCと全くの同価格になる。
308CCは全長で195mm、全幅で40mmも大きいクルマなので、ゴルフカブリオレは価格をもう少し安く設定できたのではと思ってしまう。
堅実なつくりで実用性の高いゴルフカブリオレは魅力的ではあるが、正直なところ、308CCと同じ価格であるなら308CCを選んでしまう。