フォルクスワーゲンがディーゼルからEVへシフト、パリモーターショー2016
フォルクスワーゲンは、次世代EVコンセプトとして、新型I.D.をパリモーターショー2016で公開した。
I.D.の見た目は非常にコンパクトで、ポロと同程度のサイズ感である。ただし、フロント・リアのオーバーハングは極端に小さく、キャビンスペース部分はゴルフを超えいているように感じる。
実際に公表されているボディサイズは全長4100mm×全幅1800mm×全高1530mm、ホイールベースは2750mmとなる。ホイールベースに関してはゴルフの2637mmを大きく上回り、むしろパサートの2790mmに近い。
航続距離は400km~600kmが目標となっている。そして、ゴルフの上級グレード程度の車両価格になるとしており、広く普及するEVとして計画されている。
フォルクスワーゲンはEVのほか自動運転にも言及、日産と同じ方向性?
I.D.市販モデルの発売は2020年頃が目処となっている。フォルクスワーゲンはディーゼルエンジンの排ガス不正問題以降、環境対策技術に関する計画を大幅に見直す必要性が生じた。そういった意味では、このI.D.コンセプトは企業イメージ回復のための切り札になる得るモデルである。
さらに、2025年以降に完全自動運転を実現することについても言及している。前述のEV技術を含めて、これまで日産がやってきたことを数年遅れで後追いするような印象である。
一方で、ルノー日産アライアンスのCEO、カルロス・ゴーン氏は今回のパリで、今後10年で欧州市場におけるEVの販売がディーゼル車を上回ることは無い、と発言しておりフォルクスワーゲンの動きを牽制するような動きも見られた。