スイフトの5代目となるフルモデルチェンジは、2023年8月~秋頃の実施が予想される。2022年夏に擬装シールが貼られた開発車両がスパイショットされており、現段階では製品開発も終盤となっているはず。そんななか、スズキは「2030年度に向けた成長戦略」を2023年1月に発表した。このなかで、2030年度までの市場投入を計画しているBEVとして、日本で6モデル、欧州で5モデル、インドで6モデルが発表された。しかし、スイフトを想定したBEVは、いずれの市場においても含まれていなかった。
次期スイフトの電動化に、BEVの計画が無いということになると、以前から噂されていた本格的ハイブリッドの導入が期待される。
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スズキは、マイルドハイブリッドを中心に電動化を行ってきた。2022年発売のエスクードに搭載されたハイブリッドシステムは、モーター出力 24.6 kW (33.4 PS) というスズキとしては本格的なものとなった。
一方で、2022年12月に追加発売されたソリオの「SZ」、「SV」の各グレードでは、モーター出力 10kW (13.6PS)の従来のシステムに改良を加えることで、復活採用している。ただし、いずれのスズキの最新ハイブリッドシステムも、トヨタのTHSⅡと比較して、力不足であることは否めない。モーター出力だけを比較しても、ヤリスおよびアクアは、59 kW (80 PS)にも及ぶ。
次期スイフトのハイブリッドモデルは、トヨタから技術供与を受けることで、高出力モーターと大容量リチウムイオンバッテリーを使った本格的なハイブリッドシステムの搭載になることが期待される。
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スイフトがフルモデルチェンジで、トヨタのTHSⅡのハイブリッド技術を導入する可能性は
スズキがトヨタからハイブリッドシステムの供給を受けることは、2019年3月の段階で正式に発表されていた。
しかし、スイフトは販売台数が非常に多い車種である。仮にトヨタのハイブリッドシステムが採用されたとしても、供給能力の問題から主力グレードにトヨタ生産のTHSⅡをそのまま搭載していくのは難しいのではないか。高まる電動化ニーズには、独自で開発し生産するハイブリッドシステムを主軸に対応していく可能性がある。
トヨタとハイブリッド技術で提携してきた他メーカーの例では、マツダが「MAZDA 2 HYBRID」を欧州地域に限り発売させたが、これはヤリスと共通車体のOEMモデルであった。
一方でスバルは、THSの技術を取り入れながらもハイブリッドパワートレインを独自に開発している。これは「THS×水平対向エンジン×シンメトリカルAWD」という3つの柱となる技術を融合させたもので、次期フォレスターへの搭載が期待されている。
「次期スイフト ハイブリッド」が製品化されたときの販売規模を考えると、THSの技術を取り入れながらもスズキが独自開発したハイブリッドシステムになる可能性が高いと考えられる。
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新型スイフトへのフルモデルチェンジに向けて、現行型はモデル末期の販売体制が整えられる
従来型スイフトは、2022年は9月に仕様変更が実施されたが、その主な内容は法規対応と値上げということで、商品に大きな変更点がなく公式発表は無し。また、販売終了していた「SZグレード」もラインアップから削除されたままで復活することはなかった。大きな販売のテコ入れもなく、モデル末期の販売体制が整えられ、フルモデルチェンジが迫っていることを感じさせるものであった。
フルモデルチェンジ前、現行型スイフトのエンジンは2種類のみが残された
新型スイフトに搭載されるエンジンはどうなるのか。まずは、4代目モデルである現行スイフトに搭載されるエンジンをおさらいしておくと、以下の4種類がラインアップされてきた。
- ガソリン : 直4 1.2L NA(K12C型)
- ガソリンターボ : 直4 1.0L ターボ(K10C型)
- マイルドハイブリッド : 直4 1.2L NA(K12C型) + 2.3kWモーター(WA05A型)
- ハイブリッド : 直4 1.2L NA(K12C型) + 10kWモーター(PB05A型)
このうち「ガソリンターボ」については、RStグレードとして比較的スポーツイメージの強いモデルとしてラインアップされてきたが、2020年5月に廃止されている。
さらに、2022年8月には「ハイブリッド」を搭載する「SZグレード」がラインアップ上から姿を消しており、販売が終了している。
モデル末期となった現在では「ガソリン」「マイルドハイブリッド」の2種類のみが残される。いずれもトランスミッションとしてCVTが用意され、「ガソリン」には5速MTも残された。
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フルモデルチェンジ間近、新型スイフトの開発車両スパイショット、2011年公開レジーナ コンセプト彷彿
スパイショットされた車体はコードネーム「YED」と呼ばれるモデルで、エクステリアには擬装パターンが施されている。デザインの詳細を知ることはできないが、ボンネットフードやバンパーラインの形状や、僅かな隙間から覗くヘッドライトの目つきなどは、2011年の東京モーターショーで発表されたコンセプトカー、REGINA(レジーナ)を彷彿とさせる。
アッパーグリルが閉じられた近未来的な顔付きのレジーナであるが、新型スイフトには大柄のハニカムパターンを取り入れたグリルデザインを採用していることがリーク画像より確認できる。新型スイフトもスポーティなホットハッチらしいイメージは従来モデルに引き続き採用されることになりそう。
当時のレジーナ コンセプトに設定されたスペックは、全長3550mm、全幅1630mm、排気量800ccのガソリンターボエンジンを搭載する。左ハンドル仕様となっており、グローバル市場に向けたAセグメントハッチバックカーであることが想定されていた。
スパイショットされたコードネーム「YED」は、フロント部分の顔つきこそ、レジーナからデザインコンセプトを引き継いでいることが予想されるが、それでもスペース的に余裕のあるキャビン後席が存在する。一回り大きいBセグメントハッチバックの次期スイフトのテストカーである可能性がやはり高いだろう。
この他、スパイショットからは後席ドアハンドルが前席と同じ高さのオーソドックスな配置に戻されていることが確認できる。現行型スイフトは後席用にピラーマウントドアハンドルが採用されており、3ドアホットハッチモデルのようスポーティさが演出されていた。
現行型スイフトは2016年12月に発表された4代目モデルである。これまでのモデルサイクルから推測するに、そろそろフルモデルチェンジの話が出て来るであろうタイミングである。2023年に登場する新型スイフトは、プラットフォームのハーテクトはキャリオーバーであるが、改良が施された第2世代に進化する。
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スイフトのフルモデルチェンジで採用されるのは、THSⅡと比較してマイルドな「ストロングハイブリッド」なのか
スズキは「ストロングハイブリッド」という呼称を2015年頃も使っていたが、後にこの呼び方をやめている。2016年のソリオから搭載がスタートしたストロングハイブリッドは、「MGU」と「5速AGS」を採用していることが構造的な特徴であった。ただし、コストアップの割には燃費向上幅が大きくなく、存在意義を失いかけていた。現行スイフトには、この従来型ストロングハイブリッドを搭載する「SZ」グレードの販売が継続されてきたがこれも2022年8月にラインアップから消えている。ソリオに関しては、もっと早い2020年末のフルモデルチェンジのタイミングで、従来型ストロングハイブリッドの採用が廃止となっていた。その後、2022年12月には、バッテリーを増強するなどで性能向上が果たされ、ソリオでの搭載を復活させている。
ストロングハイブリッドのキーデバイス「MGU」はモータージェネレーターユニットを意味し、駆動モーター兼発電モーターということになる。従来システムにおけるMGUの最高出力はわずか10kWで、「ストロング」としながらも、他メーカーのハイブリッドシステムと比較するなかでは、むしろ「マイルド」と言ったほうが適切なぐらいだ。
スズキは、公式には「ストロングハイブリッド」という言葉の使用をやめて、グレード名が「S」で始まる表現に改めていた。2021年11月の欧州向けビターラの発表では、モーター出力を24.6kWと大幅に向上させたためか、「ストロングハイブリッド」という呼称を復活させている。
ストロングハイブリッドは、欧州ビターラのほか、欧州S-CROSS、エスクード日本仕様にも搭載が進んでいる。これは「AGS」の機構を継続させ、従来から一段増やした6速AGSとなったことも興味深い部分である。AGSはシングルクラッチ式の自動変速システム。フォルクスワーゲンやホンダが採用してきたデュアルクラッチ式と比較してローコストというメリットがあるものの、変速スピードが遅くギクシャク感が大きいというデメリットがあった。ただしスズキのストロングハイブリッドのシステムでは、MGUからのトルク介入ができるため、単純なシングルクラッチ式の自動変速よりもドライバーの体感的にはスムーズなシフトチェンジが可能となる。
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次期スイフトにソリオの10kWモーターハイブリッド採用の可能性
ソリオに2022年12月追加されたのが「ハイブリッドSZ」グレードで、従来の5速AGSと10kWモーターによるハイブリッドシステムが性能向上を果たして復活した。バッテリー容量を従来4.4Ahから6.0Ahに増強するなどのブラッシュアップが施されている。
この新型10kWモーターハイブリッドシステムが、新型スイフトのパワートレイン選択肢の一つとなる可能性がある。
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新型スイフトハイブリッドに、1.5L NA + 6速AGS + 24.6kWモーターのストロングハイブリッド搭載の可能性は
また、新型スイフトには、エスクードの新世代ストロングハイブリッドが搭載されることも期待されていた。しかし、性能向上を果たした10kWモーターハイブリッドの登場により、その可能性は低くなった。車体重量が軽いスイフトに、エスクードの24.6kWモーターハイブリッドを使うことはなさそう。
「従来スイフトSZ」と「新型エスクード」のパワートレインを比較すると、メインユニットは1.2Lから1.5Lに排気量アップされている。トランスミッションについても、5速AGSから、6速AGSに一段増やされている。
現行スイフトSZ | 新型エスクード | |
駆動方式 | 2WD | フルタイム4WD |
トランスミッション | 5速AGS | 6速AGS |
変速比 | 3.545~0.717 | 3.846~0.659 |
車両重量(kg) | 970kg | 1320kg |
WLTCモード燃費平均(km/L) | 23.0 | 19.6 |
エンジン型式 | K12C型(1.2L NA) | K15C型(1.5L NA) |
エンジン最高出力(kW) | 67 | 74 |
エンジン最大トルク(kg・m) | 118 | 132 |
モーター最高出力(kW) | 10 | 24.6 |
モーター最大トルク(kg・m) | 30 | 60 |
リチウムイオンバッテリー(個) | 28 | 56 |
リチウムイオンバッテリー容量(Ah) | 4.4 | 6 |
新型エスクードの駆動用モーターのパフォーマンスは大幅に上げられており、最高出力は24.6kW、最大トルクは60Nmとなった。これはスズキのハイブリッドシステムとしては最も大きな規模のものとなった。ただし、車両重量が大きく異なることから、次期スイフトにそのまま搭載させることは難しそうだ。

新型スイフト 2022年9月の一部改良は値上げのみ、ZC33Sは3型ならず、フルモデルチェンジ2023年8月~秋頃予想
スイフトは、2022年9月に一部仕様変更を受けた。
前回の一部仕様変更は2020年5月に実施され、2型となっていた。2022年9月の一部仕様変更は公式発表されずに行われ、通常スイフト、スイフトスポーツを含め全グレード1万1000円の値上げとなった。

次期スイフトハイブリッドはダイハツ「e-SMART HYBRID」を超えることができるか
一方でライバルのダイハツも、スズキと同じく本格ハイブリッドシステムの導入が待望される状況であった。去る2021年10月に小型SUVのロッキーに搭載される「e-SMART HYBRID」を発表したことで、今後の方向性が明らかとなった。
ダイハツ「e-SMART HYBRID」はシリーズ式ハイブリッドシステムを採用しており、発電専用エンジンと100%モーター駆動を特徴とする。日産の「e-POWER」とシステム構造が近くなる。
スイフト レンジエクステンダー 2010年モデルは約100台を生産
ダイハツが新開発したシリーズ式ハイブリッドを採用した小型車は、実はスズキが2010年の段階でスイフト レンジエクステンダーとして具現化していた。
しかし当時の状況下では、スイフト レンジエクステンダーは経済的合理性が満たせないと判断され、その生産台数は僅か100台に届かない程であった。これらは、地元浜松の公共施設などに貸し出され、実証実験が行われる程度に留まった。スイフト レンジエクステンダーは一般発売も噂されていたモデルだけに、結果的にはファンの期待を裏切ることになった。
当時を振り返ると、スイフトは約116万円からのラインアップであった。現在は、1.2Lシリーズ式ハイブリッドを搭載する日産・ノートが、エントリー価格約203万円の設定で販売ランキング上位を獲得する時代である。コスト高を理由に一般発売までたどり着けなかったスイフト レンジエクステンダーであるが、その復活に向けての機運は高まったと言えるのではないだろうか。
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スイフト レンジエクステンダーはプラグインハイブリッド、軽自動車エンジン搭載
本題とは外れるが、2010年のスイフト レンジエクステンダーを振り返り、その仕様を詳しく見ていく。
乗車定員 | 5人 |
全長×全幅×全高 | 3,755mm×1,690mm×1,510mm |
モーター | 交流同期電動機 |
モーター最高出力/最大トルク | 55kW/180N・m |
エンジン形式 | K6A |
充電所要時間 | 約1.5時間/100V、約1時間/200V |
バッテリー種類/容量 | リチウムイオン電池/2.66kWh |
プラグインハイブリッド燃料消費率 | 37.6km/L(JC08モード) |
ハイブリッド燃料消費率 | 25.6km/L(JC08モード) |
EV走行換算距離 | 15km(JC08モード) |
シリーズ式ハイブリッドであるためバッテリー容量は少ないが、それでも充電ソケットを備えることで、名目上はプラグインハイブリッドに仕上げられている。EV走行換算距離は僅か15kmであるが、近所の買い物や送り迎えに限定すれば、ほとんどガソリンを消費しない運用パターンも想定される。
また発電専用エンジンとしてK6A型、つまり軽自動車向けの660cc未満エンジンを搭載しているのもスズキらしい部分である。ただしこのエンジンは、軽自動車向けのユニットをポン付けしたわけではない。このレンジエクステンダーのためにエンジンブロックから専用設計されており、主に軽量化と冷却性能アップのためにコストが掛けられている。
一般発売が期待された3代目スイフトのレンジエクステンダー
スイフト レンジエクステンダー実証実験モデルは、2代目スイフトの車体をベースに制作された。一般発売が特に期待されたのが3代目モデルをベースにしたレンジエクステンダーであったが、残念ながらこちらはスイフト EV ハイブリッドのモデルネームでコンセプトカーが発表されただけであった。
スイフトのフルモデルチェンジで搭載が期待されるレンジエクステンダーであるが、実際には、そのような話は表向きには進められていない。
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スイフトのフルモデルチェンジ、プラットフォームのHEARTECTは第2世代へ
スズキのプラットフォーム技術のHEARTECTは、スイフトには2016年末発表の現行型から採用されてきた。滑らかな骨格構造の採用と、高張力鋼板の多用により、補強部品を削減。大幅な軽量化を実現したHEARTECTの技術もさらなる発展を遂げ、第2世代に進化することになる。
次期スイフトでは、現行型上回る軽量化が期待される。
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スイフトの歴史を総チェック、歴代モデルの進化、ハイブリッドは4代目から
初代スイフトHT型は車両本体価格79万円で有名となった激安黒歴史モデル
初代スイフト(HT51S型)は、2000年に発売。軽自動車「Kei」のSUV派生の小型登録車というポジションでラインアップされた。サイドパネルはKeiと共用、さらにプラットフォームは小型登録車のワゴンR+から流用され、開発費が抑えられた。搭載エンジンは1.3 L 直列4気筒のM13A型NAガソリンとなる。
新型車でありながらも販売台数は伸びず、地味な存在であったが、2002年には消費税抜き車両本体価格で79万円の低価格グレードが導入され、一躍注目を集めた。
2代目スイフト(ZC/ZD11S,21S,71S型)はグローバルモデルとして本気で開発、最も売れた2代目スイフト
2004年にはフルモデルチェンジが実施され、2代目スイフト(ZC/ZD11S,21S,71S型)が発売される。初代型の軽自動車派生SUVというコンセプトから一転。世界戦略車として開発され、走行安定性やハンドリングといった基本性能が高く評価された。
エンジンはM13A型が初代型からキャリーオーバーされたほか、1.5LのM15A型も用意された。さらに2007年のマイナーモデルチェンジでは、環境性能に優れた1.2L 直列4気筒のK12B型エンジン+CVTが加わった。
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3代目スイフト(ZC/ZD72S型)はキープコンセプトで正常進化
2010年に3代目スイフト(ZC/ZD72S型)へのフルモデルチェンジが実施された。
新開発プラットフォームの採用で、ホイールベースは40mm拡大され商品力は向上した。先代型のセールス的成功もありエクステリアはキープコンセプトながらも一新された。エンジンは先代型後期から導入されたK12B型に統一され、CVT(FF/4WD)のほか5MT(FF)も用意される。
一方で国内市場では、小型車から軽自動車へのシフトが進み、Bセグメントカーハッチバックカーの売れ行きが落ち込んでいた。3代目スイフトについても2代目モデルの販売規模を超えることができなかった。
現行の4代目スイフト(ZC13S,ZC43S,ZC/ZD53S,ZC/ZD83S型)は、ハイブリッド含む多彩なパワートレインラインアップを用意
現行型4代目スイフトは2016年末にフルモデルチェンジされ、2017年より販売開始となった。外観はキープコンセプトであった2代目から3代目と比べれば幾分のイメージチェンジがなされた。共通プラットフォームのHEARTECTも採用され、基本性能が向上している。
多彩なパワートレインが用意されたのも4代目スイフトの特徴の一つ。直列4気筒 1.2L NAガソリンエンジンのK12C型には、コンベンショナル、2.3kWモーター搭載のマイルドハイブリッド、10kWモーターと5速AGS搭載のハイブリッドが用意された。
また、直列3気筒 1.0Lターボを搭載するRStグレードも用意され、スイフトスポーツほどの本格仕様ではないものの、スポーツ走行が楽しめるグレードとして存在感を示した。
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スイフトはフルモデルチェンジでライバル車のハイブリッドシステムに追いつけるのか
国内の小型ハッチバックカーのセグメントを見てみると、トヨタ・アクア、トヨタ・ヤリス、ホンダ・フィット、日産・ノートといったモデルが新世代型に切り替わっている。これらライバルモデルは、一部でガソリンエンジン仕様が残されたものの、販売の主力はハイブリッドに移りつつある。
国内向けスイフトには2つのハイブリッドモデルが用意されているが、HYBRID SZグレードが10kWモーター、HYBRID RS/MGグレードが2.3kWモーターで構成され、他メーカーハイブリッド車との比較の中では、いずれもマイルドハイブリッドに相当するシステムである。
新型エスクードのシステムでモーター出力は24.6kWに強化されるが、ライバルハイブリッド車との比較のなかでは、ヤリスハイブリッド/アクアが59kW、フィットハイブリッドが80kW、ノートが85kW、ダイハツ・ロッキーが78kWとなっており仕様上は大きく劣っている。スズキのハイブリッドシステムは、コストを重視した、まだまだ簡易的なものという見方もできる。
それでも、今後のCO2排出量規制の達成のためには、スイフトのような販売台数の多い車種に、ハイブリッドもしくはEVを導入し、その販売比率を上げることが重要となっている。