次期【スイフト】2022年フルモデルチェンジでレンジエクステンダー復活の可能性は?スイスポ2023年、48Vハイブリッド日本導入へ

スイフト

スズキ・スイフトのフルモデルチェンジに向けての準備が進められている。
新型5代目モデルは2022~2023年頃の発売が見込まれる。

新型スイフトスポーツ

現行型スイフトスポーツ

新型スイフトの大きな焦点となりそうなのが、パワートレインの電動化である。
スズキと同じく小型車をメインに製造販売してきたダイハツは、これまで消極的であったハイブリッドシステム導入に対する姿勢を一転し、新開発のシリーズ式ハイブリッド「e-SMART HYBRID」を小型SUVのロッキーに搭載させ発売することを2021年10月に発表した。

ロッキー e-SMART HYBRID 構造

ダイハツ e-SMART HYBRID

スズキはこれまで、マイルドハイブリッドシステム搭載車のラインアップ拡充を進めてきており、小型車クラスの電動化においてはリードしてきた。しかし、ここにきてダイハツに一本取られた形となった。

新型スイフトについて、このままマイルドハイブリッド路線を続けるのか。あるいは、スイフト レンジエクステンダーの復活も期待したいところである。

スイフト レンジエクステンダー 2010年モデルは約100台を生産

ダイハツが新開発したシリーズ式ハイブリッドを採用した小型車は、実はスズキが2010年の段階でスイフト レンジエクステンダーとして具現化していた。

スイフト プラグインハイブリッド1

スイフト プラグインハイブリッド(レンジエクステンダー)

しかし当時の状況下では、スイフト レンジエクステンダーは経済的合理性が満たせないと判断され、その生産台数は僅か100台に届かない程であった。これらは、地元浜松の公共施設などに貸し出され、実証実験が行われる程度に留まった。スイフト レンジエクステンダーは一般発売も噂されていたモデルだけに、結果的にはファンの期待を裏切ることになった。

スイフト プラグインハイブリッド2

当時を振り返ると、スイフトは約116万円からのラインアップであった。現在は、1.2Lシリーズ式ハイブリッドを搭載する日産・ノートが、エントリー価格約203万円の設定で販売ランキング上位を獲得する時代である。コスト高を理由に一般発売までたどり着けなかったスイフト レンジエクステンダーであるが、その復活に向けての機運は高まったと言えるのではないだろうか。

スイフト レンジエクステンダーはプラグインハイブリッド、軽自動車エンジン搭載

本題とは外れるが、2010年のスイフト レンジエクステンダーを振り返り、その仕様を詳しく見ていく。

乗車定員 5人
全長×全幅×全高 3,755mm×1,690mm×1,510mm
モーター 交流同期電動機
モーター最高出力/最大トルク 55kW/180N・m
エンジン形式 K6A
充電所要時間 約1.5時間/100V、約1時間/200V
バッテリー種類/容量 リチウムイオン電池/2.66kWh
プラグインハイブリッド燃料消費率 37.6km/L(JC08モード)
ハイブリッド燃料消費率 25.6km/L(JC08モード)
EV走行換算距離 15km(JC08モード)

シリーズ式ハイブリッドであるためバッテリー容量は少ないが、それでも充電ソケットを備えることで、名目上はプラグインハイブリッドに仕上げられている。EV走行換算距離は僅か15kmであるが、近所の買い物や送り迎えに限定すれば、ほとんどガソリンを消費しない運用パターンも想定される。

また発電専用エンジンとしてK6A型、つまり軽自動車向けの660cc未満エンジンを搭載しているのもスズキらしい部分である。ただしこのエンジンは、軽自動車向けのユニットをポン付けしたわけではない。このレンジエクステンダーのためにエンジンブロックから専用設計されており、主に軽量化と冷却性能アップのためにコストが掛けられている。

一般発売が期待された3代目スイフトのレンジエクステンダー

スイフト レンジエクステンダー実証実験モデルは、2代目スイフトの車体をベースに制作された。一般発売が特に期待されたのが3代目モデルをベースにしたレンジエクステンダーであったが、残念ながらこちらはスイフト EV ハイブリッドのモデルネームでコンセプトカーが発表されただけであった。

スイフトEVハイブリッド

3代目 スイフト EV HYBRID コンセプト

次期スイフト搭載ハイブリッドは、現実的にはCVTを使った新開発ハイブリッドの可能性

スイフトのフルモデルチェンジで搭載が期待されるレンジエクステンダーであるが、実際には、そのような話は表向きには進められていない。

スズキの国内向けマイルドハイブリッドは、2タイプを主軸にしてきた。1つはISGがメインの「2.3kWモーター+CVT」で、もう一つはMGUをメインとする「10kWモーター+5速AGS」である。このうち、後者の特に5速AGSは国内向けには廃止される見込みで、既にソリオではフルモデルチェンジのタイミングでパワートレインラインアップから姿を消している。現行型スイフトのSZグレードが5速AGSによるものであるが、これもフルモデルチェンジ以降は設定されないだろう。

スイフト リアコンビネーションランプ

そして、スズキでは新たなハイブリッドシステムが開発中となっている。これはEV走行を可能とするレベルの高出力モーターを搭載するということで、現行のMGUをメインとしたシステムの後継に相当することが考えられる。モーター出力は現行のMGUの10kWから上げられる可能性は残される。そして、トランスミッションは5速AGSではなく、新開発CVTとの組み合わせになるようで、これは機械的変速を伴わない無段変速機かもしれない。

こういった本格的ハイブリッドシステムが、次期スイフトに搭載されることが予想される。

スイフトはフルモデルチェンジでモーター出力アップに期待

国内の小型ハッチバックカーのセグメントは、昨年2020年からフルモデルチェンジのラッシュとなっている。既にトヨタ・ヤリス、ホンダ・フィット、日産・ノートといったモデルが新世代型に切り替わっており、直近ではトヨタ・アクアがフルモデルチェンジを受けて二代目に切り替わったばかり。これらライバルモデルは、一部でガソリンエンジン仕様が残されたものの、販売の主力はハイブリッドに移りつつある。

新型アクア

新型アクア

国内向けスイフトには2つのハイブリッドモデルが用意されているが、HYBRID SZグレードが10kWモーター、HYBRID RS/MGグレードが2.3kWモーターで構成され、いずれもマイルドハイブリッドに相当するシステムである。

スイフト カタナ

現行スイフト カタナ

モーター出力の比較だけでも、ヤリスハイブリッド/アクアが59kW、フィットハイブリッドが80kW、ノートが85kWというなかであるから、スイフトのハイブリッドがいかに簡易的なものであるかを窺い知ることができる。

今後のCO2排出量規制の達成のためには、スイフトのような販売台数の多い車種に、高出力モーターを装備した本格的ハイブリッドもしくはEVを導入し、その販売比率を上げることが重要になってくる。

2020年の欧州スイフトスポーツ48Vハイブリッド、2023年の日本導入の可能性は

罰金を伴う厳しい排出量規制により、欧州ではコンベンショナルなガソリン車の多くがラインアップから姿を消していった。そんななか、昨年2020年に欧州で導入されたのがスイフトスポーツハイブリッドである。欧州で採用実績が多い48Vシステムを採用しているのが特徴だが、その仕様をよく見ていくと、直列4気筒の1.4Lターボと10kWモーターの組み合わせによるもので、あくまでマイルドハイブリッドと呼ばれるレベルのシステムに留まっている。

スイフト スポーツ

4代目スイフト スポーツ

残念なのが、0-100km/h加速の公称値が、従来型の8.1秒からハイブリッド車は9.1秒へとスペックダウンしていることである。

燃費性能に関しては、従来型の47mpgからハイブリッド車は50.1mpgに、そしてCO2排出量は従来型の135g/kmからハイブリッド車は127g/kmとなっており、いくらかの改善は見られる。ただし、その幅は小さい。

スイフト スポーツ

4代目スイフト スポーツ

この欧州仕様スイフトスポーツハイブリッドのパワートレインを次期型日本仕様での採用を期待する声もあるが、果たしてそれほどの価値のあるものだろうか。日本でも商品力を持てるものであるのかについては疑問がある。

次期スイフトの発売時期は、通常スイフトのフルモデルチェンジから約1年遅れとなる2023年秋頃が予想される。

新型スイフトスポーツ

4代目スイフトスポーツ 欧州仕様

スイフトRStを後継する1.0Lターボの復活は無さそう

国内の規制に着目すると、将来の大きな課題となりそうなのが2030年度の燃費規制である。2016年度に対し約3割の改善が求められることになる。なるべく早くストロングハイブリッドモデルを普及させ、そしてEVモデルの販売比率も増やしていくことが、メーカートータルの新車販売台数でCO2排出量を削減していく、現実的な手段となっている。

ただし、スイフトシリーズのフルモデルチェンジ時期となるであろう2022-2023年の段階では、現行型1.2L NAエンジン車を後継するコンベンショナルエンジン車も低価格モデルとしてラインアップが残されるはず。

スイフト ジュネーブモーターショー2017

そして、昨年2020年まで販売されていたRStグレードを後継する直列3気筒の1.0Lターボエンジン搭載車については、ラインアップ復活の実現は難しいだろう。ダウンサイジングターボエンジンは、そもそも欧州のルールと相性が良かったわけだが、これからのEV偏重のルールのなかでは、さらなる開発、改良していく意義を失っている可能性がある。

スイフトのフルモデルチェンジ、プラットフォームのHEARTECTは第2世代へ

スズキのプラットフォーム技術のHEARTECTは、スイフトには2016年末発表の現行型から採用されてきた。滑らかな骨格構造の採用と、高張力鋼板の多用により、補強部品を削減。大幅な軽量化を実現したHEARTECTの技術もさらなる発展を遂げ、第2世代に進化することになる。

スイフト ハーテクト

次期スイフトでは、現行型上回る軽量化が期待される。

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