新型【スイフト】2023年フルモデルチェンジ予想、2022年夏は一部改良【スズキ最新情報】24kW ハイブリッド搭載か

スイフト

スズキの主力コンパクトカー「スイフト」がモデル末期となっている。2022年夏は一部改良の実施が予想され、フルモデルチェンジによる次期型5代目モデルの登場時期は2023年が予想される。

スイフト

現行型スイフトは2016年末にフルモデルチェンジ発表されたモデル。2種類のハイブリッドパワートレインが採用されており、一部グレードにおいては電動化が果たされてきた。しかし、いずれのハイブリッドも小型モーターを採用したシステムであり、これらの出力数値は、2.3kWと10kWといった程度。燃費性能の向上幅も限定的であった。

スイフト リアコンビネーションランプ

現行型スイフト

電動パワートレインのさらなる高性能化が求められるなか、新世代ストロングハイブリッドシステムを搭載する欧州向けビターラが2022年1月に発売された。そのモーター出力は約24kWとなり、前世代のストロングハイブリッドからモーターサイズが大幅に拡大している。

ビターラS

従来型ビターラ

新世代ストロングハイブリッドは日本向け車種への展開も予想され、フルモデルチェンジが近い新型スイフトの採用も期待される。

スイフトの歴史を総チェック、歴代モデルの進化、ハイブリッドは4代目から

スイフトの5代目へのフルモデルチェンジが迫っている。これまでのスイフトシリーズの歴史を振り返り、進化のポイントを総チェックしてみる。

初代スイフトHT型は車両本体価格79万円で有名となった黒歴史モデル

初代スイフト(HT51S型)は、2000年に発売。軽自動車「Kei」のSUV派生の小型登録車というポジションでラインアップされた。サイドパネルはKeiと共用、さらにプラットフォームは小型登録車のワゴンR+から流用され、開発費が抑えられた。搭載エンジンは1.3 L 直列4気筒のM13A型NAガソリンとなる。

swift-ht

新型車でありながらも販売台数は伸びず、地味な存在であったが、2002年には消費税抜き車両本体価格で79万円の低価格グレードが導入され、一躍注目を集めた。

2代目スイフト(ZC/ZD11S,21S,71S型)はグローバルモデルとして本気で開発、最も売れた2代目スイフト

2004年にはフルモデルチェンジが実施され、2代目スイフト(ZC/ZD11S,21S,71S型)が発売される。初代型の軽自動車派生SUVというコンセプトから一転。世界戦略車として開発され、走行安定性やハンドリングといった基本性能が高く評価された。

swift-2004

エンジンはM13A型が初代型からキャリーオーバーされたほか、1.5LのM15A型も用意された。さらに2007年のマイナーモデルチェンジでは、環境性能に優れた1.2L 直列4気筒のK12B型エンジン+CVTが加わった。

3代目スイフト(ZC/ZD72S型)はキープコンセプトで正常進化

2010年に3代目スイフト(ZC/ZD72S型)へのフルモデルチェンジが実施された。
新開発プラットフォームの採用で、ホイールベースは40mm拡大され商品力は向上した。先代型のセールス的成功もありエクステリアはキープコンセプトながらも一新された。エンジンは先代型後期から導入されたK12B型に統一され、CVT(FF/4WD)のほか5MT(FF)も用意される。

スイフト 2013 東京

一方で国内市場では、小型車から軽自動車へのシフトが進み、Bセグメントカーハッチバックカーの売れ行きが落ち込んでいた。3代目スイフトについても2代目モデルの販売規模を超えることができなかった。

現行の4代目スイフト(ZC13S,ZC43S,ZC/ZD53S,ZC/ZD83S型)は、ハイブリッド含む多彩なパワートレインラインアップを用意

現行型4代目スイフトは2016年末にフルモデルチェンジされ、2017年より販売開始となった。外観はキープコンセプトであった2代目から3代目と比べれば幾分のイメージチェンジがなされた。共通プラットフォームのHEARTECTも採用され、基本性能が向上している。

スイフト 東京オートサロン

多彩なパワートレインが用意されたのも4代目スイフトの特徴の一つ。直列4気筒 1.2L NAガソリンエンジンのK12C型には、コンベンショナル、2.3kWモーター搭載のマイルドハイブリッド、10kWモーターと5速AGS搭載のハイブリッドが用意された。

1.0L ブースタージェット エンジン スズキ

また、直列3気筒 1.0Lターボを搭載するRStグレードも用意され、スイフトスポーツほどの本格仕様ではないものの、スポーツ走行が楽しめるグレードとして存在感を示した。

スイフトがフルモデルチェンジでトヨタ供給THSⅡハイブリッドを搭載する可能性は

新世代のストロングハイブリッドが開発されてきた一方で、スズキがトヨタからハイブリッドシステムの供給を受けることは、2019年3月の段階で正式に発表されていた。

豊田章男-鈴木修

しかし、スイフトは販売台数が非常に多い車種である。仮にトヨタのハイブリッドシステムが採用されたとしても、供給量の問題から主力グレードにTHSⅡを搭載させるのは難しいのではないか。差し迫った電動化ニーズには、独自開発のストロングハイブリッドをメインに対応していく可能性がある。

スズキ ハイブリッドシステム

ストロングハイブリッド(2015年)

スズキは「ストロングハイブリッド」という呼称を2015年頃からも使っていたが、後にこの呼び方をやめている。2016年のソリオから搭載がスタートしたストロングハイブリッドは、「MGU」と「5速AGS」を採用していることが構造的な特徴である。ただし、コストアップの割には燃費向上幅が大きくなく、存在意義を失いかけていた。現行スイフトには、この従来型ストロングハイブリッドを搭載する「SZ」グレードの販売が継続されている。しかしソリオに関しては2020年末のフルモデルチェンジで、従来型ストロングハイブリッドの採用は廃止となっていた。

スズキ ハイブリッド MGU

ストロングハイブリッドのキーデバイス「MGU」はモータージェネレーターユニットを意味し、駆動モーター兼発電モーターということになる。従来システムにおけるMGUの最高出力はわずか10kWで、「ストロング」としながらも、他メーカーのハイブリッドシステムと比較するなかでは、むしろ「マイルド」と言ったほうが適切なぐらいだ。

スズキは、公式には「ストロングハイブリッド」という言葉の使用をやめて、グレード名が「S」で始まる表現に改めていた。2021年11月の発表では、再び「ストロングハイブリッド」という呼称を復活させている。ビターラ搭載の次世代ストロングハイブリッドはモーター出力が約24kWになる見込みだ。

スズキハイブリッドISG AGS

また、「AGS」の機構を継続させ、従来から一段増やした6速AGSとなることも興味深い部分である。AGSはシングルクラッチ式の自動変速システム。フォルクスワーゲンやホンダが採用してきたデュアルクラッチ式と比較してローコストというメリットがあるものの、変速スピードが遅くギクシャク感が大きいというデメリットがあった。ただしスズキのストロングハイブリッドのシステムでは、MGUからのトルク介入ができるため、単純なシングルクラッチ式の自動変速よりもドライバーの体感的にはスムーズなシフトチェンジが可能となる。

スズキ ストロングハイブリッドシステム AGS

次期スイフトハイブリッドはダイハツ「e-SMART HYBRID」を超えることができるか

一方でライバルのダイハツも、スズキと同じく本格ハイブリッドシステムの導入が待望される状況であった。去る2021年10月に小型SUVのロッキーに搭載される「e-SMART HYBRID」を発表したことで、今後の方向性が明らかとなった。

ロッキー e-SMART HYBRID 構造

ダイハツ e-SMART HYBRID

ダイハツ「e-SMART HYBRID」はシリーズ式ハイブリッドシステムを採用しており、発電専用エンジンと100%モーター駆動を特徴とする。日産の「e-POWER」とシステム構造が近くなる。

スイフト レンジエクステンダー 2010年モデルは約100台を生産

ダイハツが新開発したシリーズ式ハイブリッドを採用した小型車は、実はスズキが2010年の段階でスイフト レンジエクステンダーとして具現化していた。

スイフト プラグインハイブリッド1

スイフト プラグインハイブリッド(レンジエクステンダー)

しかし当時の状況下では、スイフト レンジエクステンダーは経済的合理性が満たせないと判断され、その生産台数は僅か100台に届かない程であった。これらは、地元浜松の公共施設などに貸し出され、実証実験が行われる程度に留まった。スイフト レンジエクステンダーは一般発売も噂されていたモデルだけに、結果的にはファンの期待を裏切ることになった。

スイフト プラグインハイブリッド2

当時を振り返ると、スイフトは約116万円からのラインアップであった。現在は、1.2Lシリーズ式ハイブリッドを搭載する日産・ノートが、エントリー価格約203万円の設定で販売ランキング上位を獲得する時代である。コスト高を理由に一般発売までたどり着けなかったスイフト レンジエクステンダーであるが、その復活に向けての機運は高まったと言えるのではないだろうか。

スイフト レンジエクステンダーはプラグインハイブリッド、軽自動車エンジン搭載

本題とは外れるが、2010年のスイフト レンジエクステンダーを振り返り、その仕様を詳しく見ていく。

乗車定員 5人
全長×全幅×全高 3,755mm×1,690mm×1,510mm
モーター 交流同期電動機
モーター最高出力/最大トルク 55kW/180N・m
エンジン形式 K6A
充電所要時間 約1.5時間/100V、約1時間/200V
バッテリー種類/容量 リチウムイオン電池/2.66kWh
プラグインハイブリッド燃料消費率 37.6km/L(JC08モード)
ハイブリッド燃料消費率 25.6km/L(JC08モード)
EV走行換算距離 15km(JC08モード)

シリーズ式ハイブリッドであるためバッテリー容量は少ないが、それでも充電ソケットを備えることで、名目上はプラグインハイブリッドに仕上げられている。EV走行換算距離は僅か15kmであるが、近所の買い物や送り迎えに限定すれば、ほとんどガソリンを消費しない運用パターンも想定される。

また発電専用エンジンとしてK6A型、つまり軽自動車向けの660cc未満エンジンを搭載しているのもスズキらしい部分である。ただしこのエンジンは、軽自動車向けのユニットをポン付けしたわけではない。このレンジエクステンダーのためにエンジンブロックから専用設計されており、主に軽量化と冷却性能アップのためにコストが掛けられている。

一般発売が期待された3代目スイフトのレンジエクステンダー

スイフト レンジエクステンダー実証実験モデルは、2代目スイフトの車体をベースに制作された。一般発売が特に期待されたのが3代目モデルをベースにしたレンジエクステンダーであったが、残念ながらこちらはスイフト EV ハイブリッドのモデルネームでコンセプトカーが発表されただけであった。

スイフトEVハイブリッド

3代目 スイフト EV HYBRID コンセプト

スイフトのフルモデルチェンジで搭載が期待されるレンジエクステンダーであるが、実際には、そのような話は表向きには進められていない。

スイフト ハイブリッドはフルモデルチェンジでモーター出力アップ期待

国内の小型ハッチバックカーのセグメントは、昨年2020年からフルモデルチェンジのラッシュとなっている。既にトヨタ・ヤリス、ホンダ・フィット、日産・ノートといったモデルが新世代型に切り替わっており、直近ではトヨタ・アクアがフルモデルチェンジを受けて二代目に切り替わったばかり。これらライバルモデルは、一部でガソリンエンジン仕様が残されたものの、販売の主力はハイブリッドに移りつつある。

新型アクア

新型アクア

国内向けスイフトには2つのハイブリッドモデルが用意されているが、HYBRID SZグレードが10kWモーター、HYBRID RS/MGグレードが2.3kWモーターで構成され、他メーカーハイブリッド車との比較の中では、いずれもマイルドハイブリッドに相当するシステムである。

モーター出力の比較だけでも、ヤリスハイブリッド/アクアが59kW、フィットハイブリッドが80kW、ノートが85kWというなかであるから、スイフトのハイブリッドがいかに簡易的なものであるかを知ることができる。

今後のCO2排出量規制の達成のためには、スイフトのような販売台数の多い車種に、高出力モーターを装備した本格的ハイブリッドもしくはEVを導入し、その販売比率を上げることが重要になってくる。

スイフトのフルモデルチェンジ、プラットフォームのHEARTECTは第2世代へ

スズキのプラットフォーム技術のHEARTECTは、スイフトには2016年末発表の現行型から採用されてきた。滑らかな骨格構造の採用と、高張力鋼板の多用により、補強部品を削減。大幅な軽量化を実現したHEARTECTの技術もさらなる発展を遂げ、第2世代に進化することになる。

スイフト ハーテクト

次期スイフトでは、現行型上回る軽量化が期待される。

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