トヨタは、「MIRAI」を一部改良し、2023年12月18日に発売する。これに伴い値上げも実施された。エントリーグレードの「G」は155,000円アップの、7,261,000円に設定される。最上級グレードの「Z“Executive Package Advanced Drive”」は、10,000円アップの8,610,000円となった。
グレード | 旧価格(円) | 新価格(円) | 差額(円) |
G | 7,106,000 | 7,261,000 | 155,000 |
G“A Package” | 7,356,000 | 7,478,000 | 122,000 |
G“Executive Package” | 7,556,000 | 7,722,000 | 166,000 |
Z | 7,900,000 | 8,022,000 | 122,000 |
Z“Executive Package” | 8,050,000 | 8,172,000 | 122,000 |
Z“Advanced Drive” | 8,450,000 | 8,460,000 | 10,000 |
Z“Executive Package Advanced Drive” | 8,600,000 | 8,610,000 | 10,000 |
一部改良の主な内容は以下の4点となる。
- 先行車やカーブに対しての減速支援とステアリングの支援を行うプロアクティブドライビングアシストをはじめとする最新の「トヨタセーフティセンス」を搭載し安全装備を充実
- トヨタチームメイト[アドバンストドライブ(渋滞時支援)]、[アドバンストパーク(リモート付)]を設定し、レーダークルーズコントロール+レーントレーシングアシスト作動中にドライバーが前を向いているなど、高速道路渋滞時一定条件下において、運転負荷軽減や、安全安心な駐車支援を実現
- 12.3インチTFTカラーメーターの採用を拡大し視認性を向上させるとともに、全64色の室内イルミネーションを採用
- ドライブレコーダー、専用のスマートフォンアプリでスマートフォンを携帯していれば画面操作なしでドアのロック、アンロック、エンジンスタートができるデジタルキーをオプション設定
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MIRAIが一部改良、2022年12月
MIRAIの一部改良が、2022年12月19日に実施された。現行型は2020年12月に発売された2代目モデルで、販売期間2年が経過、3年目に向けた改良となる。
今回はフェイスリフトなどは実施されず、装備面での機能アップがメインとなる。ディスプレイオーディオPlusの採用、フロントドアガラスにIRカットと高遮音性の機能を追加、高度運転支援技術Toyota Teammate[Advanced Drive]に、他車の死角領域に配慮しながら走行する機能が追加された。
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MIRAIのロングホイールベース版に相当、新型クラウンセダン
MIRAIは燃料電池車(FCEV)でありながら、220系の先代クラウンと共通プラットフォームとなるGA-L(ナロー版)が採用されている。MIRAIにはFCEV特有の水素タンクなどの装備があるため、特に後席まわりのキャビンスペースの狭さが弱点となっていた。
この弱点を解消した、ロングホイールベース版が後に控えているのではと噂されていたが、これは2023年11月にクラウンセダンとして市販化された。新型クラウンは、4つのボディタイプが用意され、2022年に先行発売されたのがFFレイアウト採用の「クロスオーバー」である。他に、「スポーツ」、「エステート」があるなかで、「セダン」は先行公開の段階から、FRレイアウトであることが想定されてきた。やはり、GA-Lナロー プラットフォームのロング版となり、ホイールベースとして3000mmが公表されている。
トヨタ新型MIRAIは2020年12月にフルモデルチェンジされた燃料電池車
トヨタ・MIRAIは2020年12月に発売された燃料電池車。2014年に発売された初代モデルからのフルモデルチェンジとなる。初代モデルでは、セダン派生の個性的なボディスタイルが与えられ、FCVであることを主張するデザインであった。現行型は、スタイリッシュな普通の高級セダンに仕上げられている。
新型ミライ 二代目モデルをベースにクラウンセダンも設定
さて、新型MIRAIの詳細をお伝えする前に、トヨタのラインアップでは大きな改革が行われた。長年、フラッグシップサルーンの座に君臨し続けてきたクラウンが、2022年7月発表の新型からFFレイアウトのTNGA-Kプラットフォームが採用される。クラウンのモデルネームは継続されるが、一つの時代が終わったと捉えるファンも少なくない。
新型MIRAIは、パワートレイン種別では燃料電池車(FCV)であるが、220系クラウンを共通のGA-Lナロープラットフォームをベースに開発されており、コンサバティブかつスポーティーな5人乗りのプレミアムセダンに仕上げられている。2023年11月に発売したクラウンセダンは、GA-Lプラットフォームのロングホールベース版が採用され、FCEVのほかHEVも用意された。
脱ガソリンに向けて、トヨタはFCEVの選択肢も設定
「2030年半ばガソリン車禁止」、これは現在、政府で検討されている目標の一つであり、自動車業界に激震を与えた。
結局のところ、「ハイブリッド車は禁止されない」ということになりそうだが、欧州や中国ではハイブリッド車を含めたガソリン燃料車そのものを減らしていこうという動きがある。その場合、現行技術で第一の選択肢となるのは、EVということで概ね間違いないだろう。
ただし、トヨタは全方位での電動化戦略を進めており、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、BEV、FCEVを揃えたフルラインアップメーカーを維持するとしている。MIRAIはその一角、FCEVを担うことになる。
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プレミアムカーはFCVがスマート、3分で水素充填を完了させる
EVとFCVは、車体からのCO2排出量がゼロであるが、ユーザーの利便性において大きな違いがある。EVは長時間の充電が必要だが、FCVの新型MIRAIは3分で水素充填を完了させる。とはいえ、水素ステーションはまだまだ少ないのが現状だ。
トヨタは、初代MIRAIの10倍のペースで、新型MIRAIを市場投入するとしており、これに合わせて国内の水素ステーションも増やす計画でいる。水素ステーションが少ないという、FCV最大の弱点を払拭していく方針である。
初代モデルからスペックは大幅向上、価格帯は維持された
新型MIRAIは、GA-Lのナロー版プラットフォームが採用される。初代モデルはSAIと共通プラットフォームであったが、2代目は220系クラウンと共通プラットフォームである。車格的なクラスは大きく上がった。
それでも新型MIRAIの車両価格は、消費税込み710.6万円~860万円(2022年12月 時点)に設定された。初代モデルの740万円より、むしろエントリー価格は下げられている。初代モデルの10倍売るというのも意気込みだけではないというのがわかる。
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GA-Lプラットフォームということなので「FRレイアウト」
ボンネットフード内に収まるのは、32kgにまで軽量化されたFCスタック。燃料電池最高出力は174psとなる。
初代モデルは前輪駆動であったが、新型は後輪駆動となる。搭載されるモーターの最高出力は182ps、最大トルクは30.6kgmとなる。
水素タンクはセンタートンネルに縦置き、リアシート下に横置き、ラゲッジに横置きの合計3本が搭載される。航続距離は約850kmとなる。
FCスタックには災害時の電源にも使える外部給電アウトレットを備える。
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MIRAI モデルチェンジ まとめ
まとめ更新日: 2023/12/01
- 2020年12月フルモデルチェンジ、2代目モデル発売
- 2022年12月一部改良で、ディスプレイオーディオPlusの採用など
- 2023年12月に一部改良と値上げを実施