ミライコンセプトはほぼ市販型、航続距離延長でEVと差別化
今回の動画はミライコンセプトについて。
2020年末のフルモデルチェンジが予告されています。
燃料電池車、ミライの次期モデルを予告するコンセプトカーということですが、エクステリア、インテリアはかなり現実的で完成度も高いです。
車内に乗り込む取材許可も出されているぐらいなので、内外装に関しては、ほぼこのままで市販化されることが予想されます。
まずはエクステリアから従来型と比較していきます。
従来型ミライ
2014年12月発売の現行型ミライ初代モデルは、これまでのグローバル販売台数、約1万台を記録しました。
現行型ミライのボディスタイルは、やや変則的。量産燃料電池車としての認知を広めるという目的もあったかもしれません。セダンをベースとしながらも次世代エコカーであることが見た目からもアピールされました。
フロントデザインは、グリル両サイドの大きな三角形、エアインテーク調デザインの主張がかなり強いです。ヘッドランプはこの時代のトレンドであった4灯式LEDを採用。ホイールデザインは主張が弱く、ここはエコカーらしい雰囲気でした。全高は1535mmもあり、セダンとしては、キャビンスペースのボリューム感があります。
ミライコンセプト
そして新型ミライコンセプトです。
見るからにスタイリッシュなプレミアムスポーツセダンらしい印象となりました。
ホイールベース2920mmは従来比プラス140mmで、これは220系クラウンと同サイズ。TNGAプラットフォームを採用したことが公表されており、220系クラウンと共通プラットフォームになることが想定されます。
全長4975×全幅1885×全高1470mm、これらの数値が示す通り、ボディスタイルは非常に伸びやかで、高級スポーツセダンそのものに感じます。価格帯的にも約741万円から設定される従来型ミライを大きく上回ってくることが想定されます。
フロントグリルは末広がり型で従来型ミライのイメージを引き継いでいますが、大型化し、よりアグレッシブとなりました。
燃料電池車ということですが、縦置きエンジンを連想させる長いフロントノーズもスポーティーなイメージを高めています。
フロントグリルの両サイド、特徴的な三角形の張り出しは残されていますが、従来型にあったエアインテーク調のブラックアウトとフレーム装飾を無くすことで、セダンらしいコンサバティブな落ち着きが表現されています。
ブラック塗装のアルミホイール、20インチタイヤが履かされて、ここは走行性能の高さを予感させる部分です。
ルーフライン後半は、リアウィンドウのなだらかな傾斜が美しい、4ドアクーペのスタイルを採用。リアコンビネーションランプは近年のトヨタ、レクサスブランドで採用が増えてきた左右連結タイプとなっています。
さて、インテリアを見ていきます。ドライバーを包み込むようなインパネデザインは、このクラスの大型プレミアムセダンの特権でしょう。ビッグサイズのセンターコンソールも存在感があり、余裕のある室内空間を間延びすることなく引き締めています。
220系クラウンなど通常FRプラットフォームであれば、この中にはトランスミッション、プロペラシャフトが入っているところですが、次期ミライでは水素タンクが置かれます。
LF-FCの燃料電池システム積載パターンを採用か
2015年に発表されたLF-FC。レクサスから次世代燃料電池車の提案がありましたが、次期ミライはこれに近い、フューエルセルシステムの搭載方法になることが予想されます。
水素タンクはセンタートンネルに縦置き、リアシート下に横置きで合計2本。FCスタックは長いフロントノーズ内に搭載される可能性が高いでしょう。そして後輪駆動であることは公式にも発表されており、リアにドライブモーターが置かれることになるはずです。
この他、高効率化と水素搭載量拡大により航続距離が従来比30%アップとなることが発表されています。航続距離は850km程度ということになるでしょう。
従来型ミライのフューエルセルシステムは、リアシート下とトランクに2本の水素タンク、FCスタックはフロントシート下にあります。さらに前輪駆動方式でした。
次期ミライでは、燃料電池システムの全面刷新が盛り込まれます。
映像は新型ミライのリアシートです。従来型から乗車定員が1名増やされ、3人掛けとなります。セダンとしてはオーソドックスな5人乗り仕様車になります。
新型ミライ、2020年末のフルモデルチェンジ発売が予告されています。