新型【MAZDA VISION X-COUPE】JMS 2025発表の“将来提案”PHEVビジョン、510PS・EV航続160km・総航続800km、2ローター“ターボ”とCNF×CO₂回収【マツダ最新情報】魂動デザイン深化の4ドア・グランクーペ全長5050×全幅1995×全高1480、ホイールベース3080

MAZDA VISION X-COUPE

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MAZDA VISION X-COUPEとは――JMS 2025で公開された“将来提案”のビジョンモデル

MAZDA VISION X-COUPEの位置づけ

マツダがJAPAN MOBILITY SHOW 2025(東京ビッグサイト)で公開した「MAZDA VISION X-COUPE(ヴィジョンクロスクーペ)」は、量産を前提にした市販予告車ではなく、将来の方向性を示す“ビジョンモデル”として位置づけられています。

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ただ、ボディ形状からは、MAZDA3やMAZDA6の後継を期待させ、デザインの方向性を指し示している可能性があるかもしれません。

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また、マツダブースでは「人が走らせるほどCO₂排出を減らす」というメッセージとともに、同社が取り組むカーボンニュートラルの考え方を包括的に提示していました。

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車体としては、MAZDA VISION X-COUPEのほか、MAZDA VISION X-COMPACTと次期CX-5の欧州仕様開発車両が同時公開され、マツダが次世代のデザインと電動化、そして環境技術をどのように束ねていくのか、その広がりを感じ取れる構成でした。

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MAZDA VISION X-COUPEの基本データ

「MAZDA VISION X-COUPE(マツダ ビジョン エックスクーペ)」は魂動デザイン(KODO – Soul of Motion)のさらなる進化を体現するコンセプトとして披露されました。

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ボディ寸法は全長5,050 mm/全幅1,995 mm/全高1,480 mm、ホイールベースは3,080 mm。D~Eセグメント級に相当する大柄なプロポーションで、4ドア“グランクーペ”的な存在感を放ちます。

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ロングノーズの伸びやかなパッケージは、写真で見ても実車前提の緊張感があり、会場でも多くの来場者の視線を集めていました。

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デザイン思想の要点

デザインテーマは「魂動デザイン」の深化。面の張りや陰影の扱いをさらに研ぎ澄ませ、視線が流れるようなエレガンスを実現しています。

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ロングノーズとクーペライクなルーフラインがつくる横方向の伸びやかさは、クラシカルなスポーツクーペの情感と、現代のエアロダイナミクスへの配慮が同居した印象です。

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細部においても、余計な線を増やさず面で語るマツダ流の表現が貫かれていました。

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公開範囲と非公開項目

本モデルはあくまで“ビジョン”であり、量産仕様のスペック開示は行われていません。ローター排気量、バッテリー容量、個別モーター出力やトルク、駆動輪仕様、0-100 km/h、最高速、量産時期、商品名、生産体制などは非公表です。

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会場での説明は、プロダクトとしての即時性よりも、将来像としての方向性に重心が置かれていました。

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MAZDA VISION X-COUPEの技術とパフォーマンス像――PHEV化とロータリーの統合

パワートレインの骨子

駆動方式はプラグインハイブリッド(PHEV)。電動システムはモーター+バッテリー構成で、ここに2ローターのロータリー“ターボ”エンジンを発電・駆動系に統合します。

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従来のレンジエクステンダー的な発想を超えて、運動性能と航続性能の両立を狙った構成という理解がしやすい見せ方でした。システム最高出力は510 PSとされ、静粛かつ鋭い電動加速に、エンジンを組み合わせた持続性を与えるアプローチです。

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航続関連の目安値

EV走行距離は160 km(モーター単独)、総航続距離は最大800 km(エンジン併用)と示されています。

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都市部の短~中距離は電動主体でこなし、長距離移動ではエンジンを併用して航続を伸ばす、PHEVのメリットを明快に伝える数値です。

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これらはあくまでビジョンモデルに紐づく目安値としての示し方であり、認証値や量産スペックではありません。

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燃料とカーボンニュートラルの考え方

想定燃料として藻類由来のカーボンニュートラル燃料(CNF)を掲げています。

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化石燃料の代替を前提とするのではなく、燃料サプライチェーン全体でカーボンニュートラルを志向し、電動化との組み合わせで“走るほどCO₂を減らす”未来像につなげていく構想です。

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MAZDA MOBILE CARBON CAPTUREの概要

会場では、車載CO₂回収装置「MAZDA MOBILE CARBON CAPTURE」もアピールされました。

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これは走行中の排気からCO₂を直接回収するシステムで、CNFと組み合わせることで、トータルのカーボン収支をネガティブ方向へ近づける狙いを持ちます。

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マツダはJMS 2025出展概要の中で「人が走らせるほどCO₂排出を減らす独自のCO₂回収技術」として位置づけ、次世代の環境技術を単一機能ではなく“組み合わせの設計”として見せています。

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スペック提示の“意味”

510 PSという上限出力と、160 kmのEV航続、最大800 kmの総航続は、単純なパワー競争を目的としたものではなく、電動走行の生活実用域と長距離移動の安心感を両立しうる“解像度の高い将来像”を来場者に示す意図が感じられます。

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とくに都市内のゼロエミッション走行と、地方~長距離における航続の実効性を両立するPHEVの使い方を、分かりやすい数値で伝えています。

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MAZDA VISION X-COUPEのデザインと立ち位置――従来モデルとの関係性の見え方

グランクーペ的パッケージとサイズ感

全長5,050 mm、全幅1,995 mm、全高1,480 mm、ホイールベース3,080 mmというスケールは、D~Eセグメント級の「大きな4ドア・グランクーペ」的立ち位置を明確にします。

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ロングノーズのプロポーションは、フロントから後方へ流れる量感のコントロールで、単なる“背の低いセダン”とは異なる存在感を作り出しています。

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実車を前にすると、各パネルの面のうねりや映り込みの制御が精緻で、写真以上に奥行きのある造形であることが伝わってきます。

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従来モデルの後継としての期待

マツダの公式スタンスとして、特定の市販モデルの“後継”と明言はしていません。

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会場や資料の提示は、あくまで将来提案としてのビジョンに徹しており、市販予告ではない点が強調されています。

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一方で、サイズ感やパッケージからは「MAZDA6(アテンザ)系のフラッグシップ後継」を想起させ、あるいは「次期MAZDA3を含むC~Dセグメント群のデザインスタディ」と捉える期待もあります。

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さらに、ロータリー+クーペという連想から、2015年の「RX-VISION」を思い出させます。

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また、2017年の「VISION COUPE」を含め、両コンセプトの系譜を継ぎながらエクステリアデザインを深化させた存在にも感じます。

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“継承”ではなく“統合”としての理解

2017年のVISION COUPEで研ぎ澄まされた「面で語る」造形哲学の深化と、2015年のRX-VISIONが象徴する“ロータリーの夢”の継続。

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この2つが、電動化とPHEVの現実解を介して、X-COUPEという形に統合された、と考えることも可能かもしれません。

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ここで強調しておきたいのは、マツダが「特定モデルの後継」を示したわけではなく、デザイン言語とパワートレイン思想の“これから”を、ひとつの像として提示したという点です。

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MAZDA VISION X-COUPE 市販化の可能性について

VISION X-COUPEそのものが、近い将来に“このまま”市販化される見方は現時点では低そうです。

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ただし、ここで示されたデザイン要素やパッケージの考え方、そしてPHEV+CNF+CO₂回収といった技術の組み合わせは、今後の市販車に転用される可能性があります。

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JMS 2025での見え方と同時公開モデル

JMS 2025のマツダブースでは、VISION X-COUPEとともに「MAZDA VISION X-COMPACT」、さらに「次期CX-5の欧州仕様開発車両」が紹介されました。

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ブランドとしての“多層的な将来像”をまとめて見せる構成で、デザインの方向性、電動化技術、そして環境技術の組み合わせが、セグメントを越えて連続していることが分かりやすく表現されていました。

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“走るほどCO₂を減らす”という合言葉の背景

MAZDA VISION X-COUPE単体のスペックや数値に注目が集まりがちですが、今回の発表でより重要なのは「MAZDA MOBILE CARBON CAPTURE」と「CNF(藻類由来燃料)」の組み合わせにより、トータルのカーボン収支でネガティブを目指す設計思想を示したことです。

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電動化を性能だけで語らず、エネルギーの生成・利用・回収のサイクルまで視野に入れ、移動の楽しさと環境価値を両立させる未来像を掲げていました。

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現時点での確定情報と今後の注目点

現時点で公表されているのは、PHEVであること、2ローターのロータリー“ターボ”エンジンを統合すること、システム最高出力510 PS、EV走行160 km、総航続最大800 km、ボディ寸法(全長5,050 mm/全幅1,995 mm/全高1,480 mm/WB 3,080 mm)、そしてCNFとCO₂回収の連携という大枠です。

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未公表項目(ローター排気量、バッテリー容量、モーター出力・トルク、駆動輪仕様、0-100 km/h、最高速、量産時期、商品名、生産体制など)が今後どのタイミングで補われるのか、次の公式アナウンスに注目します。

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MAZDA VISION X-COUPEは、「デザインの深化」「PHEVとロータリーの統合」「CNFとCO₂回収の組み合わせ」をひとつに束ね、マツダが向かう未来の方向を分かりやすく示したビジョンモデルでした。

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JMS 2025の会場で目にした実車の完成度は高く、数値や機能の単発ではなく“全体の物語”として伝える見せ方が徹底されていました。

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現時点で公表されていない項目も多いですが、今後の公式情報の更新に合わせて、どの要素が市販車群に実装されていくのかが注目されます。

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MAZDA VISION X-COUPE まとめ

まとめ更新日: 2025/11/09

  • JMS 2025で公開された将来提案の“ビジョンモデル”
  • 魂動デザインを深化、面で語る造形とロングノーズのグランクーペ姿
  • ボディ寸法は全長5,050 mm/全幅1,995 mm/全高1,480 mm/WB 3,080 mm
  • PHEV構成に2ロータリー“ターボ”エンジンを統合、システム最高出力510 PS
  • EV航続160 km、総航続最大800 kmの目安値を提示
  • 藻類由来CNFと車載CO₂回収「MAZDA MOBILE CARBON CAPTURE」を組み合わせる構想
  • 具体的な市販車の“後継”について明言せず

MAZDA VISION X-COUPE 画像、ジャパンモビリティショー 2025年10月

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