次期エルグランド 1.5L VC-TURBO e-POWERを搭載し2025年度登場か、日産のシリーズ式ハイブリッドはさらなる熱効率向上へ、4WDはe-4ORCE採用か、ティザー公開でスパイショット期待高まる

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現行型 ELGRAND Highway STAR

新型エルグランドの登場は、2025年度以降が予想される。搭載されるパワートレインは、シリーズ式ハイブリッドシステムの「1.5L VC-TURBO e-POWER」が有力な候補となっている。

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日産は2024年3月に経営計画「The Arc」を発表、このなかでは、次期エルグランドと思われるティザーが含まれており話題となった。さらに、2025年度に1車種、2026年度に3車種のe-POWERの新車を投入する計画を明らかにしており、このいずれかが次期エルグランドであることが予想される。

エルグランドは1.5L VC-TURBO e-POWERでハイブリッド化される

日産の「e-POWER」は、1.2Lの発電専用エンジンが多くの車種で搭載されてきた。さらに大きな車種の電動化に向けて開発されたのが、1.5L VC-TURBOエンジンを発電機として使うシステムで、これはT33新型エクストレイル日本仕様から市販車搭載がスタートした。

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T33 エクストレイル

その後、直3 1.4L NAエンジンを発電機とするe-POWERが、新型セレナに搭載されることが決まっている。

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C28 セレナ

現行型エルグランドのパワートレインはVQ35DE型のV6 3.5Lと、QR25DE型の直4 2.5Lのコンベンショナルエンジンが用意されてきた。ライバルのアルファードがTHSⅡの2.5Lハイブリッドを搭載するなかでは、エルグランドは販売面でも不利な状況となってきた。

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現行エルグランド

次期エルグランドでは「1.5L VC-TURBO e-POWER」の採用が予想され、ハイブリッド化を果たすことになるだろう。排気量の面でも大幅なダウンサイズとなる。

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アリア

また、日産の上級車種ということから考えると、アリアとエクストレイルで先行導入されている「e-4ORCE」が4WDモデルに採用される可能性がある。

次期エルグランドのハイブリッドシステムは、可変圧縮比(Variable Compression ratio)エンジン採用

また、1.5L VCターボ e-POWERは、自動車メーカーのなかで日産だけが量産化に成功した可変圧縮比エンジンが発電専用エンジンとして使われている。

VC-Tエンジン マルチリンク

VC-Tエンジン マルチリンク構造

マルチリンク構造により、ピストンの上死点と下死点の位置をシームレスに変更可能とする。この間に上死点と下死点の移動量は同じで、ストローク長や排気量の変更はないが、圧縮比のみが8~14の範囲で変更できる仕組みとなっている。

このような複雑な構造を取り入れるメリットはどういったものか。

まず、基本的なエンジンの特性上、圧縮比を高くすると熱効率を上げやすいが、高回転時にノッキングが発生しやすくなり高出力運転には不向きである。

一方で、圧縮比を低くした場合は、高回転域で出力を上げやすくなる。熱効率は高圧縮比エンジンに比べ悪くなるが、高出力運転時に回転数を上げてパフォーマンスを出すことができる。

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VCエンジンでは、なるべく高圧縮比を維持することで環境性能を高めつつ、いざとなれば低圧縮比側にビストン位置を変化させることで、高出力を生み出すという臨機応変な対応が可能となる。

日産が世界で初めて量産化した可変圧縮比エンジンは、2016年に発表された、KR20DDET型エンジンで、これは2.0Lの直列4気筒ターボのコンベンショナルエンジンであった。搭載モデルはインフィニティ QX50や北米アルティマといったあたりで、これまで日本市場向けには提供されていない。

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インフィニティ QX50

KR20DDET型からダウンサイズされた1.5L版がe-POWERの発電エンジンとして採用され、新型エクストレイルに搭載された。その後、エルグランドなどへ搭載車種が増やされることが見込まれる。

VC-T 日産

2.0L VC-Turbo

エルグランド搭載予定のVC-Turbo e-POWER、さらに次世代のハイブリッドシステムも公表済み

日産では2025年以降の市販化を目指した次世代e-POWERの開発も進められている。そこでは、発電エンジンの完全定点運転が目標の一つとなっている。エンジンは発電効率を極めたある一定回転数だけでの稼働に限定することで、環境性能を向上させていく考えだ。

次世代e-POWER開発中

開発中の次世代e-POWER

VCターボ e-POWERは、完全定点運転の志向とは大きく異なり、あらゆる回転数での効率向上が目指されている。

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1.5L VC-Turbo e-POWERでは、バッテリー残量に余裕があるときは、高圧縮比でエネルギー効率を優先した発電が行われる。そして、バッテリー残量が少なくなった場合は低圧縮比でエンジン回転数を上げてハイパフォーマンスに発電をすることが可能となる。

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