次期エルグランド 1.5L VC-TURBO e-POWER、シリーズ式ハイブリッド搭載の可能性、4WDはe-4ORCE

エルグランド
ELGRAND Highway STAR 004

現行型 ELGRAND Highway STAR

新型エルグランドの登場は、2023年度後半が予想される。搭載されるパワートレインは、シリーズ式ハイブリッドシステムの「1.5L VC-TURBO e-POWER」が有力な候補となっている。

エルグランドは1.5L VC-TURBO e-POWERでハイブリッド化される

日産の「e-POWER」は、1.2Lの発電専用エンジンが多くの車種で搭載されてきた。さらに大きな車種の電動化に向けて開発されたのが、1.5L VC-TURBOエンジンを発電機として使うシステムで、これはT33新型エクストレイル日本仕様から市販車搭載がスタートした。

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新型エクストレイル日本仕様

現行型エルグランドのパワートレインはVQ35DE型のV6 3.5Lと、QR25DE型の直4 2.5Lのコンベンショナルエンジンが用意されてきた。ライバルのアルファードがTHSⅡの2.5Lハイブリッドを搭載するなかでは、エルグランドは販売面でも不利な状況となってきた。

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次期エルグランドでは「1.5L VC-TURBO e-POWER」が採用される可能性が高く、いよいよハイブリッド化が果たされる。排気量でも大幅なダウンサイズを受けることになる。

また、日産の上級車種ということから考えると、アリアとエクストレイルで先行導入されている「e-4ORCE」が4WDモデルに採用されるはず。

エルグランド e-POWER、シリーズ式ハイブリッドの発電エンジンは1.5Lで大丈夫なのか

「e-POWER」とはいえ、巨体のエルグランドが1.5Lターボエンジンで動かされるというのは、信じがたい部分でもある。

セレナ e-POWER 東京モーターショー2017

現行セレナ e-POWER

現行セレナに搭載されるのは、1.2L NAエンジンのe-POWERで、これは先代ノートに搭載された第一世代e-POWERがベースとなっている。

セレナでは、モーター出力のアップ、オイルクーラーの追加、パワーモジュールの強化、リチウムイオンバッテリーの増量など、排気量ではない部分でのチューンアップにより搭載が可能となった。

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エクストレイル用の1.5L VC-TURBO e-POWERをエルグランドに採用する場合も、セレナe-POWERの例でもあったようなチューンアップが施されることで、重量増に対応すると考えられる。

次期エルグランドのハイブリッドシステムは、可変圧縮比(Variable Compression ratio)エンジン採用

また、1.5L VCターボ e-POWERは、唯一、日産が量産化に成功した可変圧縮比エンジンが発電専用エンジンとして使われている。

VC-Tエンジン マルチリンク

VC-Tエンジン マルチリンク構造

マルチリンク構造により、ピストンの上死点と下死点の位置をシームレスに変更可能とする。この間に上死点と下死点の移動量は同じで、ストローク長や排気量の変更はないが、圧縮比のみが8~14の範囲で変更できる仕組みとなっている。

このような複雑な構造を取り入れるメリットはどういったものか。

まず、基本的なエンジンの特性上、圧縮比を高くすると熱効率を上げやすいが、高回転時にノッキングが発生しやすくなり高出力運転には不向きである。

一方で、圧縮比を低くした場合は、高回転域で出力を上げやすくなる。熱効率は高圧縮比エンジンに比べ悪くなるが、高出力運転時に回転数を上げてパフォーマンスを出すことができる。

VC-T figure

VCエンジンでは、なるべく高圧縮比を維持することで環境性能を高めつつ、いざとなれば低圧縮比側にビストン位置を変化させることで、高出力を生み出すという臨機応変な対応が可能となる。

日産が世界で初めて量産化した可変圧縮比エンジンは、2016年に発表された、KR20DDET型エンジンで、これは2.0Lの直列4気筒ターボのコンベンショナルエンジンであった。搭載モデルはインフィニティ QX50や北米アルティマといったあたりで、これまで日本市場向けには提供されていない。

スカイラインクロスオーバー QX50

KR20DDET型からダウンサイズされた1.5L版がe-POWERの発電エンジンとして採用され、新型エクストレイルに搭載された。その後、エルグランドなどへ搭載車種が増やされることが見込まれる。

VC-T 日産

2.0L VC-Turbo

エルグランド搭載予定のVC-Turbo e-POWER、さらに次世代のハイブリッドシステムも公表済み

日産では2025年以降の市販化を目指した次世代e-POWERの開発も進められている。そこでは、発電エンジンの完全定点運転が目標の一つとなっている。エンジンは発電効率を極めたある一定回転数だけでの稼働に限定することで、環境性能を向上させていく考えだ。

次世代e-POWER開発中

開発中の次世代e-POWER

VCターボ e-POWERは、完全定点運転の志向とは大きく異なり、あらゆる回転数での効率向上が目指されている。

セレナ e-POWER フロントグリル

ミニバン車種のセレナにおいて、既に1.2L e-POWERが採用されていることは前述した通り。ただし、長く続く上り坂のような悪条件では、バッテリー残量が底をついてしまう。その後は1.2L NA エンジンによる発電だけの電力で坂を登らなければならず余裕のある加速性能を得ることができなかった。

キャシュカイ

欧州キャシュカイ 1.5L VC-Turbo e-POEWR搭載予定

1.5L VC-Turbo e-POWERでは、バッテリー残量に余裕があるときは、高圧縮比でエネルギー効率を優先した発電が行われる。そして、バッテリー残量が少なくなった場合は低圧縮比でエンジン回転数を上げてハイパフォーマンスに発電をすることが可能となる。

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