「セリカ復活」は、トヨタ新社長 佐藤恒治氏の人生の夢、経歴がヤバい
トヨタは2023年4月1日付けで、現社長の豊田章男氏が会長へ退き、新社長に佐藤恒治氏が就任する人事を行う。新社長は、以前から「人生の夢はセリカを復活させること」と公言しており、早くもファンの間では「セリカ復活」を期待する声が高まっている。
佐藤氏は、1992年に早稲田大学理工学部機械工学科を卒業し、同年にトヨタ自動車株式会社に入社。2016年からはレクサス部門でZLチーフエンジニアとなり、現在は同部門のプレジデントのほか、トヨタの執行役員、GAZOO Racing Company President、などを兼任する。
これまで商品化に大きく関わったモデルには、レクサスLFA、GRヤリス、GRカローラ、などといった、スポーツ志向の強いクルマも多い。
また、モリゾー(章男氏)同様に、佐藤氏も「タイ25時間耐久レース」に出走するなど、レーサーとしての一面もある。
プライベートでは、最近購入した「AE86」の沼にハマっているということで、バラバラ状態のAE86をSNSにアップするなど、ヤバいほどの「クルマ好き」のようだ。
セリカ復活、東京オートサロンのプレスカンファレンスは、トヨタ社長「やばい」夢実現の布石だったのか
佐藤氏が、現社長の章男氏から新社長として打診されたのは、2022年12月のタイ25時間耐久レースの最中であったという。その翌月、佐藤氏の新社長への内定がほぼ決まっていたと思われる状況で迎えた東京オートサロン2023で、「TOYOTA GAZOO Racing」のプレスカンファレンスが行われた。そのプレゼンテーションは、前半を章男氏が担当し、途中で佐藤氏へバトンタッチするという流れ。
このなかで、
「クルマ好きだからこそできる カーボンニュートラルの道がある!」
「クルマ好きを 誰ひとり置いていきたくない!」
という2つのスローガンが発表された。
そして、4A-G型を水素エンジン化した「トレノ」、マニュアルトランスミッション搭載でBEV化させた「LEVIN」を発表。
続いて、2022年WRC第8戦フィンランドのヒストリックカーラリーで優勝した、ラトバラ代表の「ST165型 セリカ GT-FOUR」が紹介された。
ただし、佐藤氏はまだ新社長就任前ということもあってか、今回の東京オートサロンでは「セリカ復活」についての具体的な発言は無かった。
トヨタは、「クルマ屋」から「モビリティ カンパニー」へのフルモデルチェンジを予告しており、これを若さのある新社長を軸とした新チームによって成し遂げようとしている。東京オートサロンでのフレスカンファレンスの内容は、トヨタが「モビリティ カンパニー」へと進化しても、クルマ好きを満足させるモデルをカーボンニュートラルの技術によって提供し続けていく意思を確認できるものであった。また、トヨタに「セリカ」という名車があることをファンに思い出させる内容でもあった。