レクサスは新型「UX300h」、「UX300e」の国内仕様が2023年12月19日に発表された。発売日はUX300hが2024年1月上旬頃、UX300eは2024年1月下旬頃が予定されている。
消費税込み車両本体価格は、UX300hが4,559,000~5,657,000円
、UX300eが6,500,000~7,050,000円となる。
参考:UXシリーズ 従来価格(消費税込み)
- UX200シリーズ 4,003,000~4,912,000円
- UX250hシリーズ 4,359,000~5,533,000円
- UX300eシリーズ 6,300,000~6,850,000円
新型UXシリーズは、大幅値上げながらも新型LBXよりもお買い得感を維持
新型UXシリーズは今回の一部改良による価格改定により、大幅な値上げとなった。それでも新型LBXと同価格帯か、やや安い価格設定となっている。
新型LBXは、GA-Bプラットフォーム、直列3気筒のM15A-FXE型ハイブリッドシステムを採用するなど、GA-CプラットフォームのUXシリーズよりも明らかに格下のモデルでありながらも、車両価格は460~576万円の設定である。
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マイナーチェンジ、新型UXシリーズの概要
ガソリンターボの「UX200」は廃止。HEVの「UX250h」についても、パワートレイン出力が増強され、モデルネームが「UX300h」に進化した。BEVの「UX300e」については、前回改良で航続距離の大幅延長(512km)が実現していたが、さらに急速充電時間の約25%短縮が盛り込まれ利便性を向上している。
2018年のジュネーブモーターショーで初公開されたUXシリーズであるが、この時からエクステリアは細かい部分を除けば、大きく変えられていない。今回のマイナーチェンジでは大幅なフェイスリフトの実施も期待されたが、これは実現しなかった。
新型「UX300h」については、従来のM20A-FXS型をベースとした出力強化版が採用され、従来のHEVモデルの「UX250h」から車名も変更された。新開発のハイブリッドシステムは、高出力モーターとリチウムイオンバッテリーの組み合わせにより、システム出力は従来の135kWから146kWへと増強された。加えて、AWDモデルではリヤモーターの出力も30kWに向上している。よりパワフルな走行が可能となり、低燃費(26.3km/L)も実現している。さらに、エレクトロシフトマチックが導入され、運転の快適性が向上している。
今回のマイナーチェンジにあたり、商標登録済みであった新たなモデルナンバー「UX300h」の追加は、以前より想定されていた。これには、排気量がワンクラス上の2.5Lハイブリッド(A25A-FXS型)などの導入も期待されたがそこまでの内容ではなかった。
BEVモデル「UX300e」では、2023年3月の改良により実現した走りの深化や航続距離512kmに加え、急速充電時間を約25%短縮することで、より使い勝手の良いBEVへと進化している。
「UX300h」、「UX300e」ともに、最新の予防安全技術へのシステム進化やコックピットの機能性が向上された。この進化の中核となるのは、最新の予防安全技術「Lexus Safety System +」で、これにより、安全で安心な運転がサポートされる。また、ドライバーの視認性を高めるため、液晶メーターは12.3インチへと大型化されている。
両モデルに共通する走行性能の向上も注目に値する。ラジエーターサポートブレースの追加やロアバックパネル下端のガゼット追加などにより、クルマの基本性能が徹底的に磨き上げられた。これらの改良により、ドライブフィールは一層高まり、操縦安定性や乗り心地の上質さが追求されている。さらに、ボディ制振材や遮音材の適正配置により、ロードノイズの低減と静粛性の向上が図られている。
シフトレバーには、シフトポジションを電動で制御するエレクトロシフトマチックが採用されている。そのショートストロークにより、ドライバーは小気味良く、確実かつすばやくシフト操作を行うことができる。さらに、センタコンソールパネルやシフトパネル、フロントトレイ、パワーウィンドウスイッチベースには、金属感があり、光の当たり方によって面の表情が変わる色を新たに採用。これにより、電動車としてのシンプルさとクリーンさを保ちつつ、上質さや華やかさを兼ね備えた内装が実現されている。
車内のアクセサリーコンセント(AC100V・1,500W/非常時給電システム付)の新設も、利便性の向上に寄与している。このシステムにより、停電時などの非常時に、車内外で消費電力合計が1,500W以下の電気製品の使用が可能となる。外部給電アタッチメントの利用により、窓を閉じた状態で電源コードを車外へ出すことができ、虫の侵入や雨水の浸入を防ぐことが可能だ。これらの機能は、日常の利便性だけでなく、非常時の安心感をもたらすことに貢献している。
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UX300e 一部改良 2023年3月
UX300eが一部改良を受けて2023年3月30日に発売された。2022年7月には、ハイブリッド車のUX250h、ガソリン車のUX200がマイナーチェンジを受けていたが、BEVのUX300eもこれに続いた。
新たに開発した電池パックの導入により、電池容量を54.4kWhから72.8kWhに増強。これにより、航続距離を従来型比で約40%の伸長となる、512kmを達成。さらにBEVとしての基本性能の進化が実現された。
上質ですっきりと奥深い走りの味の深化と、予防安全技術の機能拡充や最新のマルチメディアシステムを採用した先進装備の進化も果たされた。
走りの味の深化では、リヤに標準装備の「パフォーマンスダンパー」に加え、ボディのスポット溶接打点を20点追加することでボディ剛性が強化された。電池パックの床下配置によるBEV特有の低重心パッケージの基本性能の高さを更に引き上げるべく、Toyota Technical Center Shimoyamaで徹底的に走り込み、EPSやアブソーバーの最適化を図り、すっきりと奥深い走りとなった。
先進装備の進化では、より安全・安心に運転が目指され予防安全技術「Lexus Safety System +」の機能拡充が実施された。また、大型化/高解像度化したタッチディスプレイを搭載した最新のマルチメディアシステムを採用するとともに、インストルメントパネル、及びコンソール周辺の形状やスイッチレイアウトが最適化された。その他にも充電用USBコネクタ(Type-C)をコンソール前方に2個新たに設定するなど、使い勝手が向上した。
UXシリーズは、レクサスのボトムライン支えるクロスオーバーSUVでありながら、同ブランド初のBEVが設定されるなど、与えられた役割は大きい。今回、マイナーチェンジおよび一部改良が実施されたことで、現行UXシリーズ各モデルの販売は、まだしばらく継続されそう。
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UXの弱点「ひどい」と言われる内装、ドアトリムは、フルモデルチェンジでの一新を期待
UXシリーズの欠点として、発表当初から「ひどい」と指摘されてきたのが、内装プラスチック素材の質感である。
特に後席ドアトリムは、レクサス車種としては物足りなさを感じる。そして、このサイズの小型SUVなら当然ではあるが、後席の狭さも気になるところで、クオリティ不足の内装と相まって、あまり人を乗せたくないと感じる人も多いはず。
レザーシート仕様は、さすがにシート表皮の質感は良いが、プラスチック内装のクオリティが追いついていない印象だ。
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新型UX300e 一部改良の内容、航続距離450kmに延長、スポット溶接打点20点追加など、2022年10月発表
UX300eの一部改良では、新たに開発した電池パックの導入により、電池容量を54.4kWhから72.8kWhに増強し、航続距離450km、従来型比40%以上向上するなど、BEVとしての基本性能が進化する。
加えて、UXシリーズとして、上質ですっきりと奥深い走りの味の深化と、予防安全技術の機能拡充や最新のマルチメディアシステムを採用した先進装備が進化される。
走りの味の深化では、Toyota Technical Center Shimoyamaでの走り込みや、ボディのスポット溶接打点20点追加によるボディ剛性の強化。さらにBEV特有の電池パックの床下配置による低重心や、リヤに標準で装着されたパフォーマンスダンパー、最適なEPSやアブソーバーなどのチューニングが施され、すっきりと奥深い走りとなる。
先進装備の進化では、予防安全技術「Lexus Safety System +」を機能拡充することで、より安全・安心に運転を楽しんでいただくことが目指される。また、大型化/高解像度化したタッチディスプレイを搭載した最新のマルチメディアシステムが採用される。さらにインストルメントパネル、及びコンソール周辺の形状やスイッチレイアウトが最適化され、充電用USBコネクタ(Type-C)をコンソール前方に2個新たに設定するなど、使い勝手が向上する。
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UX300e 主要諸元
航続距離 | 512km |
電費 | 141Wh/km |
電池容量 | 72.8kWh |
急速充電規格 | CHAdeMO |
最高出力(kW[PS]) | 150[203] |
最大トルク(N・m[kgf・m]) | 300[30.5] |
UX300e メーカー希望小売価格
駆動 | 価格(10%消費税込み) | ||
UX300e | “version C” | 2WD(FF) | ¥6,300,000 |
“version L” | ¥6,850,000 |
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UX250h/200 マイナーチェンジ 2022年7月
レクサスは、マイナーチェンジが実施された新型「UX250h/200」を2022年7月7日に日本発売した。また、2タイプの特別仕様車“F SPORT Emotional Explorer”および“Graceful Explorer”が設定された。
UXシリーズがマイナーチェンジ、2018年デビュー以来の大幅改良
UXシリーズは「Creative Urban Explorer」をコンセプトに、新たなライフスタイルを探求するきっかけ「CUE」となること目指し、2018年に発売されたモデル。プラットフォームはGA-Cが採用されており、トヨタブランドのC-HRやカローラクロスなどと共通化された都会派コンパクトクロスオーバーSUVとなる。特にプレミアムブランドのレクサスから出されただけあって、タフな力強さを強調する厚みのあるボディと俊敏な走りを想起させる張り出したフェンダーにより、大胆かつ洗練されたエクステリアが実現されている。インテリアは、ドライビングの高揚感を演出するコックピットと視覚的な開放感が両立された。加えて走りでは、優れた操舵応答性・操縦安定性と上質な乗り心地が追求されてきた。
レクサスのエントリーモデルでもあるUXシリーズは、2018年の発売以降、2022年5月末時点で80以上の国と地域で累計約25万台が販売された。UX200は2.0L直列4気筒のM20A-FKS型を搭載するガソリン車。UX250hは2.0L直列4気筒のM20A-FXS型を搭載するハイブリッド車。さらにUX300eとしてバッテリーEVもラインアップされる。これら電動モデルも拡充されており、電動車の販売比率はグローバルで約80%が達成されている。レクサスのラインアップの中でも、電動化を牽引するモデルとなっている。
今回マイナーチェンジを受けた新型UX250h/200は、たゆまぬ進化を追求していくAlways Onの思想のもと、上質ですっきりと奥深い走りの味の深化と、予防安全技術の機能拡充や最新のマルチメディアシステムを採用した先進装備の進化が盛り込まれた。
モデル名 | 駆動方式 | 消費税込み車両本体価格(円) |
UX200 “version L” | 2WD(FF) | 4,836,000 |
UX200 “F SPORT” | 4,685,000 | |
UX200 “version C” | 4,247,000 | |
UX200 | 4,003,000 | |
UX250h “version L” | 2WD(FF) | 5,192,000 |
AWD | 5,457,000 | |
UX250h “F SPORT” | 2WD(FF) | 5,041,000 |
AWD | 5,306,000 | |
UX250h “version C” | 2WD(FF) | 4,603,000 |
AWD | 4,868,000 | |
UX250h | 2WD(FF) | 4,359,000 |
AWD | 4,624,000 |
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新型UXシリーズは、スポット溶接打点を20点追加により剛性強化
まず、走りの味の深化では、ボディのスポット溶接打点を20点追加することでボディ剛性を強化し、EPSやアブソーバーなどのチューニングを実施。Toyota Technical Center Shimoyamaで走り込むことで、上質さとダイレクト感、レスポンスの更なる向上が実現された。
UXシリーズはマイナーチェンジで「Lexus Safety System +」を機能拡充
そして、先進装備の進化では、予防安全技術「Lexus Safety System +」を機能拡充することで、より安全・安心なドライブが目指された。
大型化/高解像度化したタッチディスプレイを搭載した最新のマルチメディアシステムが採用され、さらに、インパネ、及びコンソール周辺の形状やスイッチレイアウトが最適化され、充電用USBコネクタ(Type-C)をコンソール前方に2個新たに設定するなど、使い勝手が向上された。
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レクサスUX 特別仕様車“F SPORT Emotional Explorer”
特別仕様車“F SPORT Emotional Explorer”は、進化したUX250h/UX200“F SPORT”をベースに、走りのイメージを際立たせた、精悍な仕様に仕上げられた。エクステリアでは、ブラックルーフを組み合わせた2トーンカラーが設定され、切削光輝+ブラック塗装のアルミホイールとブラック塗装のドアミラーとともに、アグレッシブで引き締まったスタイルとなっている。
インテリアでは、シート、ステアリング、シートベルトなどにブラックを基調としたフレアレッドのアクセントが施され、スポーティな印象に磨きがかけられた。
また、運転席・助手席のシートにベンチレーション機能&ヒーターが標準設定され、快適性が向上された。加えて、パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)、ブラインドスポットモニター[BSM]、パーキングサポートブレーキ(前後方静止物+後方接近車両)[PKSB]が標準設定され、予防安全装備が充実された。
モデル名 | 駆動方式 | 消費税込み車両本体価格(円) |
UX250h 特別仕様車 “F SPORT Emotional Explorer” | 2WD(FF) | 5,268,000 |
AWD | 5,533,000 | |
UX200 特別仕様車 “F SPORT Emotional Explorer” | 2WD(FF) | 4,912,000 |
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レクサスUX 特別仕様車“Graceful Explorer”
特別仕様車“Graceful Explorer”は、UX250h/UX200“version C”をベースに、大人の落ち着きを感じさせるエレガントで洗練されたスタイルに仕上げられた。インテリアでは、専用カラーのモーヴをシート、ドアトリム、アームレストに設定し、落ち着きがありエレガントな室内空間が実現された。また、運転席・助手席のシートにベンチレーション機能&ヒーターが標準設定され、快適性が向上している。
エクステリアでは、スピンドルグリル、ヘッドランプ、アルミホイールにシルバーのアクセントを施し、加えて、ボディカラーと同色のフェンダーアーチモールが設定されることで、UXの洗練されたスタイルが一層際立たせられている。また、パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)、ブラインドスポットモニター[BSM]、パーキングサポートブレーキ(前後方静止物+後方接近車両)[PKSB]、ハンズフリーパワーバックドア(挟み込み防止機能・停止位置メモリー機能付)が標準設定される。予防安全装備を充実させるとともに、使い勝手の良さが向上された。
モデル名 | 駆動方式 | 消費税込み車両本体価格(円) |
UX250h 特別仕様車 “Graceful Explorer” | 2WD(FF) | 4,888,000 |
AWD | 5,153,000 | |
UX200 特別仕様車 “Graceful Explorer” | 2WD(FF) | 4,532,000 |
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新型UX200、UX250hの主な特長
クルマの体幹を鍛えた、上質ですっきりと奥深い走りの味の深化
ボディ剛性が向上した
サイドドア及びバックドア周辺のボディ開口部のスポット溶接打点が計20点追加され、ボディ剛性が向上。そのうえで、EPSやアブソーバーなどが再適合され、Toyota Technical Center Shimoyamaで走り込みが実施された。あらゆる走行シーンで減速・操舵・加速がシームレスに繋がる気持ち良さなど、ドライバーの意図に忠実でリニアな応答が追求された。
静粛性の向上
LEXUSの原点である静粛性についても、18インチランフラットタイヤを新規開発。トレッドパターン等を工夫することで、ロードノイズが低減された。
F SPORTの走りの進化
F SPORTにパフォーマンスダンパーとAVSが標準設定された。車両後方に装着されたパフォーマンスダンパーによって、ボディに生じるしなりや微振動を速やかに吸収し、ハンドリングの特性を一層シャープにするとともに、乗り心地と静粛性が向上された。さらに、減衰力切り替え応答に優れたAVSによって、大きなうねりと細かな凹凸が複合した路面でも、フラットな姿勢の維持とショックの遮断を両立し、優れた操舵応答性、安定感、快適な乗り心地が実現された。また、ステアリングギヤにブレースが追加されることで、操舵応答性をさらに向上。ドライバーの操作に忠実でスポーティな走行性能が追求された。インテリアでは、F SPORT専用のスポーツシート、ステアリング、シフトノブ、メーター、アルミ製スポーツペダルに加えて、今回アルミ製フットレストとスカッフプレートを新たに設定。F SPORTの走りのイメージとスポーティさがさらに強化された。
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予防安全技術の機能拡充と最新のマルチメディアシステムなどの先進装備の進化
Lexus Safety System +の機能拡充と、使い勝手を拡張する先進装備
モビリティ社会の究極の願い「交通事故死傷者ゼロ」の実現に向けて、新型UXでは、従来型に対して予防安全技術Lexus Safety System +の機能を拡充し、事故の防止や交通事故死傷者のさらなる低減と、ドライバーの負担軽減が目指されている。また、スマートフォンによりドアロック/アンロックやエンジンスタートなどの操作を可能にするデジタルキーや、車両下方の路面状況やタイヤ位置などの把握を補助するパノラミックビューモニター床下透過表示機能が追加された。
Lexus Safety System +
- 単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」の対応領域を拡大し、交差点右折前に前方から来る対向直進車や、右左折時に前方から来る横断歩行者も検知可能になりました。加えてドライバーの操舵をきっかけに車線内で操舵をアシストする緊急時操舵支援などの機能を追加しました。
- 同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する高度運転支援機能「レーントレーシングアシスト(LTA)」の車線認識にAI技術を活用することで支援範囲を拡大し、よりスムーズで途切れにくい操舵支援を実現しました。
- 自動車専用道路などにおいて設定した車速内で前走車との距離を一定になるよう加減速制御する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」に、カーブの大きさに合わせてあらかじめ減速するカーブ速度抑制機能を追加しました。
- ドライバー異常時対応システムを追加。LTA制御中にドライバーの無操作状態が継続した場合、音と表示と緩減速による警告でドライバーに操作を促すほか、ハザードとホーンで車外に異常を報知しながら自車線内に減速停車し、自損・加害事故の回避・事故被害低減を支援します。停車後は、ドア解錠やヘルプネット自動接続による救命要請も行い、早期のドライバー救命・救護に寄与します。
デジタルキー
専用のスマートフォンアプリをインストールすることで、この機能を有する車両に対してスマートフォンをデジタルキーとして使用可能となる。スマートフォン画面からの操作によってドアのロック/アンロックが可能になることに加え、スマートフォンを携帯した状態でスタートスイッチを押すことでエンジンスタートができる。所有するデジタルキーに対応した車が複数ある場合でも1台のスマートフォンだけで操作できる。また、スマートフォン間でデジタルキーの受け渡しが可能なため、家族や友人間で離れた場所での車両の貸し借りも容易に行える。
パノラミックビューモニター
車両の前後左右に搭載したカメラの映像を合成してセンターディスプレイに表示するパノラミックビューモニターにおいて、過去に撮影した路面の映像を車両直下に合成表示することで車両下方の路面状況やタイヤ位置などの把握を補助する床下透過表示機能が追加された。
最新のマルチメディアシステムと、コックピットの使い勝手の向上
マルチメディアシステム、コネクティッドサービスが刷新された。大型化/高解像度化した12.3インチ/8インチタッチディスプレイが採用されるとともに、直感的な使いやすさを追求した最新のマルチメディアシステムが搭載された。また、G-Link機能を大幅に拡充することにより、お客様の日常使いに即したサービスを提供。またOTAソフトウェアアップデートによるマルチメディアシステムの最新化が実施される。加えて、ディスプレイのタッチスクリーン化に伴い、インパネ及びコンソール周辺の形状やスイッチレイアウトが最適化され、充電用USBコネクタ(Type-C)をコンソール前方に2個新たに設定するなど、使い勝手が向上している。
コックピットの使い勝手の向上
大型化/高解像度化した12.3インチ/8インチタッチディスプレイは、よりドライバー側へ搭載することで、運転姿勢を崩さずにタッチ操作することができる。またディスプレイのタッチスクリーン化に伴い、インパネ及びコンソール周辺の形状やスイッチレイアウトを最適化。インパネセンターに搭載していたシートヒータースイッチ等をコンソール上部に配置し、それによって生まれたコンソール前方のスペースに充電用USBコネクタ(Type-C)を2個新たに設定。加えて、おくだけ充電のスペースも上下方向に拡張し、上部にLED照明も追加されることで使い勝手が向上した。
マルチメディアシステムとコネクティッドサービス
- 直感的な使いやすさを追求した最新のマルチメディアシステムを搭載。ナビや音楽、車両設定などの各種メニューの選択スイッチを運転席側に常時アイコンで表示することで優れたアクセス性を実現するとともに、画面全体のレイアウトも情報の粒度に応じて表示エリアを分け、操作フローを統一し使いやすさに拘りました。クラウド上の地図情報を活用し、交通情報や駐車場の空き情報をリアルタイムで取得するコネクティッドナビを採用。さらに、12.3インチナビでは従来の車載ナビとコネクティッドナビを組み合わせたハイブリッド型のナビゲーションを採用しています。
- 最新の音声認識機能は、ステアリングのトークスイッチ操作による起動に加え、ディスプレイのマイクアイコン操作や音声による起動を可能としました。あらかじめ設定された起動ワード(例 : Hey Lexus!など)を発話することで、スイッチ操作や再生中の音楽停止をすることなく、音声認識機能の起動が可能です。さらにクルマと会話するような自然な発話での操作にも対応しています。
- iPhoneやAndroidデバイスの専用機能を車載機ディスプレイにて使用する、Apple CarPlay、Android Autoを設定しました。Apple CarPlayは、従来のUSB接続に加え、Wi-Fiによる無線接続にも対応します。
- 12.3インチナビでは、DCM(Data Communication Module)を活用したインターネット接続により、Webサイト(ニュースやブログ、ストリーミング音楽、YouTube動画など)を閲覧することができるWebブラウザー機能を設定しました。
- 個人設定を車両に登録することができる「マイセッティング機能」では、従来の車両設定(ドライビングポジションなど)に加え、ナビやオーディオなどのマルチメディアの設定にも対応しました。スマートキーだけでなく、デジタルキーやBluetooth機器(スマートフォンなど)でもドライバーの特定が可能になります。また、G-Linkご契約中は、マルチメディア設定がデータセンターに格納され、別の車両でも利用することができます。
- 「My LEXUS」により、スマートフォンでクルマの燃料残量や走行距離の確認が可能です。さらに乗車前にエアコンを作動させておけるリモートエアコンなどのサービスをご利用いただけます。「マイカー始動ロック」では、「My LEXUS」からの操作により任意の期間において車のエンジンを始動できなくすることが可能です。夜間や長期の旅行・出張等の際にご利用いただくことで、車を使わない時間のセキュリティを高めることができます。
- DCMによる無線通信でソフトウェアの更新が可能となるOTAソフトウェアアップデート機能を採用。マルチメディアの表示内容や操作性の改善に加え、新機能の追加や性能向上などを行うことができます。
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レクサスUX300e日本向け135台の理由、CAFE規制でEVは欧州中国優先
レクサスからUX300eが2020年10月22日に国内発売された。2020年度内の国内割り当て台数は、わずかに135台ということで、抽選で当たらなければ買えない状況である。なぜ、日本の割り当て台数がこんなにも少ないのか、これについて欧州、中国のEV政策の面からまとめてみる。
まずは、発売されたレクサス UX300e、こんな電気自動車
UX300eは2019年の広州モーターショーでワールドプレミアされ、中国、欧州で先行して発売されてきた。日本発売は2021年が予想されていたが、以外にも早くなった。ただし、わずか135台という国内割り当て台数を考えれば「名目上の発売」にも思える。
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UX300eは、GA-Cプラットフォーム+EV
ボディサイズは全長4495mm×全幅1840mm×全高1540mm、ホイールベース2640mmのGA-Cプラットフォーム採用車種である。このあたりは他のUXシリーズと変わりは無い。
搭載されるモーターは、最高出力150kW(203PS)、最大トルク300Nm(30.5kgfm)のパフォーマンスで前輪駆動となる。
リチウムイオン式の駆動用バッテリーは54.4kWhでフロア内部に敷き詰められる。
フル充電からの航続距離はWLTCモードで367km。50kWの急速充電スタンドを利用すればチャージ時間は約50分で75%、約80分で100%となる。
200V 16Aの普通充電であれば、約14時間で100%とかなり時間がかかる。
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車両価格は580万円から
2グレード用意され、
- UX300e version L (635万円)
- UX300e version C (580万円)
いずれも消費税込み車両価格となる。
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実はC-HRも既に中国ではEV化していた
トヨタ系プラットフォームのGA-C採用車種がEV化されたということで、他のCセグメント車種への展開を考えた場合、技術的ハードルが低くなることも注目される。
GA-Cプラットフォーム採用車種はプリウス、C-HR、カローラシリーズといったあたり。
ただし、C-HRとその姉妹モデルであるIZOA(イゾア)に関しては、既に中国向けにはEVモデルがラインアップされてきた。
多くのメーカーでEVは、中国、欧州向けが優先される
現状の各国、地域の環境車に対する優遇や規制の状況を考えると、EVについては当面は中国、欧州向けと考えるメーカーが多くなりそうである。その理由は以下の通りである。
中国、欧州では、EVがゼロ・エミッションでカウントされる
中国と欧州におけるEVは、ゼロ・エミッション扱い、つまりCO2排出量ゼロでカウントされるのだ。
日本などの基準では、EVはゼロ・エミッションではない。EVとはいえ、CO2は、バッテリーの生産過程でも発生するし、チャージ電力を火力発電しても発生する。実質的なCO2排出量を想定し、個々のEVはこれに基づいた算出がなされる。
ただし中国、欧州で、EVのCO2排出量をゼロカウントすることが、インチキであるかと言えばそうでもない。地球規模のCO2排出量よりも、まずは都市部で発生する局地的な環境悪化の改善を進めることにも大義はある。
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EVのゼロ・エミッションと、CAFE方式によるCO2排出量算出
そして、EVのゼロ・エミッションと、CAFE方式による規制が結びつくことが、各メーカーが欧州と中国でEVを売らなければならない事情に直結している。CAFE方式は、メーカーごとの一台あたり平均CO2排出量に基づく規制である。
このCAFE方式によるルールでは、販売車種の全てで燃費性能を向上させ続けることも大事だが、それよりもCO2ゼロカウントのEVの台数を増やすことが、効果的に目標達成に結びつく。
極端な例を言えば、マツダがEV車種を欧州、中国で大ヒットさせれば、CO2排出量の空いた枠で、燃費面で不利なロータリーエンジン搭載車をラインアップさせることも夢ではないというわけだ。
欧州では2021年よりCO2排出量未達に対する罰金がスタート
欧州では2021年からCAFE方式による目標未達メーカーに対する罰金がスタートする。おそらく多額の罰金を支払わなくて済むのは、日系メーカーでは、ハイブリッド車で強みを持つトヨタのみとなりそう。
欧州出身メーカーでは、フォルクスワーゲンの罰金は高額となる見込み。
またドイツ系のプレミアムブランドや、フェラーリ、ランボルギーニなど平均車両価格が高額となるメーカーは、車両価格に対する罰金の比率が小さいので、大きな痛手とはなりにくい。
中国はCAFCとNEV、EVナンバープレート発行優遇
中国のCAFC規制も、呼称が少し違うが、概念はCAFE方式と同じである。さらにNEVの規制もあり、2つでデュアルクレジット規制と呼ばれている。
NEVは、BEV(バッテリーEV)、PHEV(プラグインハイブリッド)、FCEV(燃料電池自動車)の生産比率に関する規制である。2020年は10%が目標で、年々2%上昇が予定されている。
また、渋滞や大気汚染の問題が深刻な大都市では、ナンバープレート発行の制限も行われている。EVであればナンバープレート発行がされやすいというわけだ。深センなど特定の都市でEVが多いのも、そこが先進地域であること以上に、政策的な規制と優遇が作り上げたものでもある。
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日本のCAFE規制は足並みを揃える素振りだけ
一方で、日本でもCAFE方式に基づいた規制はあるが、基準に達しなかった場合の罰金は、ほぼ無いに等しい。
米国は逆に従来型ガソリン車に対する規制を緩和する動きすらある。
EVは都市部の環境改善には、確実に効果を発揮するが、地球規模のトータルCO2排出量の削減については、限定的であるのが実情である。なにより車両価格が高額となってしまうことは、結果として、古く環境性能の低いクルマが長く乗り続けられるというデメリットも考えなくてはならない。
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レクサスUX まとめ
まとめ更新日: 2023/12/20
レクサスUX マイナーチェンジ 2023年12月発表 まとめ
- パワートレイン大幅改良のマイナーチェンジを実施
- フェイスリフトは実施されず
- 従来UX250hから、出力強化版M20A-FXS採用で「UX300h」へと改名
- UX300eは前回改良で航続距離367kmから512kmへ大幅向上済み
- さらに充電時間を短縮
- UX200はカタログ落ちへ
- 12.3インチフル液晶メーター採用
レクサスUX モデルチェンジ まとめ
- 2018年11月 新型UX発売
- UX250h/UX200は、2022年7月にマイナーチェンジを実施
- UX300eは2023年3月に一部改良を実施し日本発売
- 一部改良ではUX300eの航続距離延長
- フルモデルチェンジ実施時期延期の可能性