スープラは、2022年秋の一部改良モデルと特別仕様車の販売が行われている。その内容は、6速MTモデルを追加するなど、マイナーチェンジ相当の大掛かりなものとなった。
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例に漏れず、納期の長期化は大きな懸念材料となっているが、特にスープラについては、戦乱が続く欧州、オーストリアのマグナシュタイヤー社での生産ということもあり、その心配は大きい。
スープラ後期型の納期としては、ATモデルが2023年春以降、MTモデルについては2023年末頃以降が見込まれている。
一方で、2023年シーズン GR Supra GT4 EVOモデルの発売が2022年10月28日に発表された。販売価格は186,000ユーロが予定されている。ボディ構造には、FIA規則に準拠した高剛性ロールケージ付スチール及びアルミボディを採用。直6 3.0L ターボが搭載され、最大トルクは660Nmに調整される。
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スープラはマイナーチェンジ(一部改良)で後期型へ、6速MTを追加
スープラに実施される2022年秋の一部改良では、3.0L 直列6気筒エンジン搭載のRZグレードに、6速マニュアルトランスミッションの選択肢が追加設定された。従来の8速ATは継続される。そして、50台限定の特別仕様車 RZ“Matte White Edition”が用意される。
特別仕様車 RZ“Matte White Edition”の抽選申し込みは、7月20日から8月21日までWeb限定で受け付けられていた。
また、通常スープラ一部改良モデルの商談受付についても、7月20日より全国のGR Garageをはじめとするトヨタ車両販売店で開始されていた。
現在のところ、販売店から告知される納期としては、ATモデルが2023年春以降、MTモデルが2023年末以降というものが多くなっている。特にMTモデルについては、相当待たされることになりそうだ。
新型スープラ 価格表 (2022年秋発売モデル)
グレード | 駆動方式 | トランスミッション | 消費税込み車両本体価格(円) |
特別仕様車 RZ“Matte White Edition” | 2WD(FR) | 6MT | 7,890,000 |
RZ | 6MT | 7,313,000 | |
8AT | 7,313,000 | ||
SZ-R | 8AT | 6,013,000 | |
SZ | 8AT | 4,995,000 |
スープラ 特別仕様車 RZ“Matte White Edition”の特徴
特別仕様車 RZ“Matte White Edition”は、造形の力強さと、走りのイメージを際立たせる専用外板色「マットアバランチホワイトメタリック」、6速マニュアルトランスミッション、そして室内を上質で落ち着いた雰囲気に包む内装色「タン」の組み合わせによる、スポーツカーらしさと上質さを兼ね備えたモデルに仕上げられた。
スープラ RZ“Matte White Edition”の主な装備
- 外板色「マットアバランチホワイトメタリック」
- 内装色「タン」
- シート表皮「本革」
- 助手席前“Matte White Edition”カーボンオーナメント
- おくだけ充電
- 充電用USB端子(2.1A)
スープラ2022年秋モデルの画像
スープラ、通常販売モデルも一部改良と6速MT搭載RZグレードを設定
スープラの2022年秋の一部改良では、シャシー性能を更に熟成させることで、運動性能に磨きがかけられた。3.0L 直列6気筒エンジン搭載の「RZグレード」には、6速のマニュアルトランスミッションの選択肢が追加された。
新型スープラは、ステアリング、足回りの改良によるハンドリング性能、乗り心地性が向上した(全グレード共通)
- AVSの制御、アブソーバーの減衰特性チューニングにより、ロールバランス、乗り心地性が向上
- スタビライザーブッシュの特性変更により、操舵初期の応答性を向上
- シャシー制御系(AVS、EPS、VSC)の見直しにより、操舵フィーリング、限界域でのコントロール性を向上
マニュアルトランスミッションを新規設定(RZグレードのみ)
- ハイパワーエンジンを操る楽しさを追求した6速マニュアルトランスミッションを新たに開発
- シフトノブはどの方向からも握りやすく操作のしやすい球体形状を採用。ノブトップにはGRロゴを配してスポーティなイメージを演出
- コンピューターがドライバーのクラッチ、シフト操作に合わせて、最適なエンジン回転数になるよう制御するiMTを採用。シフト操作時に自動ブリッピングし、ドライバーの意を汲んだスムーズで気持ちの良いスポーツ走行に貢献
- マニュアルトランスミッション専用の室内サウンドチューニングにより加速時の盛り上がりを演出
新意匠鍛造19インチホイールを採用(RZグレードのみ)
- 新意匠の鍛造19インチアルミホイールを採用。GRヤリスやGR86と統一性を持たせつつ、スポーク形状や断面形状を見直すことより軽量化・高剛性化を両立し、性能向上と機能美を追求
- 塗装はプレミアムチタンダークシルバーを新たに採用し、より一層レースシーンにふさわしいイメージを演出
- 質量は1本あたり1.2kgの軽量化を実現し、バネ下重量軽減による乗り心地性と操縦安定性の向上に貢献
新規外板色2色とタンカラー内装の採用
- 外板色として全グレード共通でボルカニックアッシュグレーメタリックと、ドーンブルーメタリックを新たに設定
- RZグレードのメーカーオプションとして、タンカラー内装を新たに採用
サウンドシステムの改良(RZグレード、SZ-Rグレード)
- JBLプレミアムサウンドシステムのサウンドチューニング最適化により、音質を向上
GRスープラのマニュアルトランスミッション車、欧州仕様が先行公開された
トヨタは、2022年秋の発売を予告している新型GRスープラのマニュアルトランスミッション車の最新の写真と動画を欧州向けに公開していた。
GRスープラに6速MT追加、2022年秋の一部改良、マイナーモデルチェンジは2023年予想
GRスープラに実施予定となっている2022年の一部改良については、既に内容が公開されている。
6速マニュアルトランスミッションが新規に開発され、これは直列6気筒のハイパワーエンジンを搭載するRZグレードに設定される。また、シャシー性能を更に熟成させることで、運動性能に磨きがかけられる。
MT追加などを含む、新型GRスープラは、2022年夏より商談受付開始、2022年秋日本発売の予定
現行のGRスープラ(A90)は2019年に発売されて以来、トランスミッションとして、8速ATのみが採用されてきた。しかし、後追いでマニュアルトランスミッション車が設定されることは、発売当初から噂となっていた。特に、ライバルの日産・新型フェアレディZの仕様が明らかとなるにつれて、これに対抗したスープラ6速MT搭載車の追加発売が待望される状況にあった。
現行90スープラにMT車の設定は、これまで無かった
現在のスープラは、パワートレイン別に3グレード展開されている状況である。最上級の「RZ」は、直6 3.0L ターボのB58型エンジンを搭載。「SZ-R」は、直4 2.0L ターボのB48型エンジンの高出力版が採用される。さらに「SZ」はB48型ではありながらも環境性能を重視した通常出力版となっている。
これらのエンジンラインナップと組み合わさるトランスミッションは、いずれもZF製の8速ATとなっており、マニュアルトランスミッションの選択肢が無かった。
スープラが一部改良で6速MT追加、ライバル新型フェアレディZに対抗
一方で、スープラの直接的なライバルとなる日産の新型フェアレディZが、まもなく日本発売される。2022年1月14日には東京オートサロンで日本仕様が発表された。
新型フェアレディZは、フレーム構造が従来型からキャリーオーバーされており、型式的にはZ34型が継続される。ただし、内外装は完全な新デザインとなり、さらにパワートレインについても一新されることから、フルモデルチェンジ相当の扱いとなっている。
現行スープラRZのエンジンパフォーマンスが最高出力387psというなか、フェアレディZはV6 3.0LのVR30DDTT型を搭載し最高出力405psとなる見込み。フェアレディZは後出しだけに、馬力ではしっかり上回るものを用意してきた。(しかし、最大トルクは、スープラRZが500Nmに対し、フェアレディZは475Nmと下回る。)
またフェアレディZのトランスミッションは、自動変速が9速で、これもスープラより一段多い。
そして、フェアレディZには、6速MTの選択肢が与えられる。
スープラは2023年のマイナーモデルチェンジの実施が予想される。しかし、これを待たずして、2022年の一部改良でスープラ6速MTモデルが追加される。
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