新型RZ450eのエントリー価格880万円、2023年3月30日に日本発売
レクサスは、新型「RZ450e」を2023年3月30日に日本発売した。トヨタ・bZ4Xで先行導入されてきたBEV専用プラットフォームのe-TNGAをベースに開発されたモデルとなる。
新型RZ450eは、ドライバーの意図に忠実な走りを支える新四輪駆動力システム「DIRECT4」が採用される。航続距離は494kmで、電費は147Wh/km、総電力は71.4kWhとなる。
デザイン面では、独自性を追求したプロポーションの「スピンドルボディ」が特徴であり、電動化技術がもたらす走りの躍動感を表現したサイド、リヤデザインが採用された。また、BEVらしさを引き立てるエクステリアカラーが展開される。
インテリアでは、クリーンで開放的なおもてなし空間が実現されており、走りの楽しさを最大化させるコックピットや居心地の良い室内を彩るアンビエントイルミネーションとインテリアカラーが魅力となっている。
安全面においては、先進の予防安全技術Lexus Safety System + や、快適な移動を支えるLexus Teammateが採用される。また、心地よい空間を支えるおもてなし機能や先進技術による新たな機能価値が提供されており、利便性を高めたマルチメディアシステムも装備される。
新型RZ450eのメーカー希望小売価格は、エントリーモデル「Version L」AWDが8,800,000円。先行導入の500台は「First Edition」AWDで、9,400,000円に設定される。
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新型RZ450eはレクサスブランド初のBEV専用車種
レクサスのBEVモデルは2020年10月に発表されたUX300eがあったが、この新型RZは同ブランド初のBEV専用車種ということで、これからBEV市場へ本格参入するにあたっての重要なモデルとなる。詳細なモデルネームは「RZ450e」となることが商標登録の状況から予想されていた。今回公開された画像でも「RZ450e」のバッジがリアゲートに貼られているのが確認できる。
新型RZのボディサイズは全長4805mm×全幅1895mm×全高1635mm、ホイールベースは2850mmとなる。先にトヨタブランドから発表されたBEVのbZ4Xとホイールベースは同じで、共通プラットフォームの「e-TNGA」をベースに開発された。
また、新型RZのバッテリー容量は71.4kWh、モーター出力についてもフロント150kW、リア80kWで、いずれもbZ4Xの4WDモデルと比較した場合の仕様アップは盛り込まれなかった。それでも、航続距離は494kmとなり、bZ4Xの4WDモデルの540kmから少なくなる。
レクサスは2030年までに、すべてのカテゴリーでBEVのフルラインアップを実現し、2035年にはグローバルでBEV100%の販売が目標となっている。
新型RZ450eは、LEXUS初のBEV専用モデル
新型RZは、LEXUS初のBEV専用モデルとして、電動化技術がもたらすLEXUSらしいクルマをデザイン、走行性能で体現し、BEVを軸とするブランドへの変革の起点となるモデル。BEV専用プラットフォーム(e-TNGA)採用に加え、バッテリーやモーターの最適配置による理想的な慣性諸元や、軽量かつ高剛性なボディの実現により、車両の基本性能を大幅に進化させている。また、電動化技術を活用した四輪駆動力システム「DIRECT4」や、ドライバーの意図に忠実な車両コントロールを可能にしたステアリング制御とステアバイワイヤシステム採用などで、より人とクルマが一体となった気持ちの良いドライビングフィールがもたらされる。更に、ドライバーへクルマの状態変化を自然に伝える音作りも追求される。これらの作り込みをLEXUSの新たな開発拠点となるTTCSで行い、LEXUSならではの走りの味「Lexus Driving Signature」を進化させている。
エクステリアデザインでは、BEVならではのシームレスな加速感とトルクフルな躍動感を表現。スピンドルグリルも、内燃機関の冷却などの必要がないBEVの機能的な進化や更なる空力性能向上を目指して、「スピンドルボディ」という塊感のあるボディと一体となった造形とした。LEXUSの独自性を表現することに挑戦することで、新たなデザインの方向性とBEVらしさが両立される。またインテリアデザインでは、SDGsやサステナブルなモビリティを中心に考え、素材や装飾によるラグジュアリーな演出に頼らない、感性に響く空間づくりにこだわり、機能的本質を追求したシンプルな設えの中にも、モノづくりの細やかさや上質さを感じられる空間が実現される。その他にも、開放的な空間づくりに寄与するパノラマルーフや、LEXUS初採用の輻射熱ヒーターを含めた空調の協調制御による高効率な暖房システムによって、快適な室内空間が提供される。
新型RZの主な特長
電動化技術を活用した人の感性に寄り添ったLEXUSならではの乗り味の進化
- ドライバーの意図に忠実な走りを支える新四輪駆動力システム「DIRECT4」
- ステアバイワイヤシステムがもたらす新しいドライビング体験
- BEV専用プラットフォームの採用と素性の進化による高い運動性能の実現
- LEXUSのDNAである静粛性の高い空間と音作りの両立
- 走りに貢献する空力性能とBEVならではの先進的なデザイン
- 長年HEVで培った技術を活用したBEVシステム
機能的本質やパフォーマンスに根差したプロポーションと独自性を追求したデザイン
- LEXUS BEVの独自性を強調するプロポーションと新表現「スピンドルボディ」
- 電動化技術がもたらす走りの躍動感を表現したサイド、リヤデザイン
- BEVらしさを引き立てるエクステリアカラー
- クリーンで開放的なおもてなし空間
- 走りの楽しさを最大化させるコックピット
- 居心地の良い室内を彩るアンビエントイルミネーションとインテリアカラー
移動体験をより豊かにする先進安全技術とおもてなし機能
- 先進の予防安全技術Lexus Safety System +
- 快適な移動を支えるLexus Teammate
- 心地よい空間を支えるおもてなし機能
- 先進技術による新たな機能価値
レクサスRZのティザー動画
新型RZシリーズのティザー動画は「レクサスJAPANの公式チャンネル」で2021年12月2日に公開されたもの。
RZ450e発売に至るまで、レクサスの次世代EVコンセプト
遡ること2019年、レクサスが東京モーターショーで公開したのがLF-30 Electrifiedで、同ブランドから導入される次世代EVが提案されていた。
その後、2021年春には、LF-Z Electrifiedとして、さらに具体化されたコンセプトを発表。この段階で、電動モーターによる操舵「ステアバイワイヤ」と、電気モーターによる四輪制御システム「DIRECT4」といった技術内容についても触れられていた。
RZ450eはDIRECT4採用、バッテリー、モーターの増強される可能性
e-TNGAプラットフォームで先に発売されるbZ4X、ソルテラとの差別化についてはどうだろうか。RZ450eでは「DIRECT4」の技術が強調されていることから、4WDモデルのみの設定になる。
また、バッテリー容量やモーター出力の増強が期待されたがこれは実現しなかった。コンセプトカーLF-Z Electrifiedで示されたスペックは、バッテリー容量は90kWh、WLTPモード航続距離600km、モーターパフォーマンスは400kW/700Nm、0-100km加速3.0秒としていた。