レクサスRXシリーズのフルモデルチェンジ発表が2022年6月1日に予想されている。

歴代RXシリーズの伝統でもあったV6エンジン搭載モデルが次期型では廃止される見込み
レクサスRXシリーズは、XU10型の初代モデルが1998年に登場。日本ではトヨタ・ハリアーのモデルネームで一足早く1997年12月に発売となっていた。新型RXへのフルモデルチェンジの時期は、ちょうど誕生から25周年を迎えるタイミングとなる。
この初代モデルに搭載されたのが、1MZ-FE型のV型6気筒3.0Lエンジンで、以降もV6エンジンが進化を遂げながら採用されてきた。ただし、新型RXのエンジンラインナップは全て直列4気筒エンジンとなる見込みとなっている。
RX 2代目モデルは、V6継承でプレミアムイメージを確立
次に、2003年にフルモデルチェンジ発売された二代目モデル(XU30型)も、日本ではハリアーとして販売された。搭載されるエンジンは、V6 3.3Lの3MZ-FE型、後にV6 3.5Lの2GR-FE型に刷新され、やはりV型6気筒エンジンにこだわり、プレミアムSUVらしい仕様が継続された。
この2代目モデルからは、北米での人気の高さを受けて、途中で現地生産が開始され、このことは後に、RXシリーズと日本仕様ハリアーが全く別車種の道を歩むことになる理由の一つになっていたかもしれない。
RX 3代目モデルは、ハリアーから独立し、完全な別車種に
2009年にフルモデルチェンジ発売された3代目RXシリーズ(AL10型)は、日本向けにもレクサスブランドから新型RXシリーズとして販売された。一方でトヨタのハリアーは、販売が継続され、実質的に新旧モデルが併売される体制が続き、さらに2013年にはRXシリーズとは決別し、国内専用車としてフルモデルチェンジされた。
また、RX270として1AR-FE型の2.7Lエンジンを搭載する4気筒モデルが用意されたのも本モデルからで、プレミアムセグメントにおいても環境性能に優れた小排気量モデルが用意された。
それでも最上級のRX450hでは、V6 3.5L ハイブリッドの2GR-FXE型を搭載し、環境性能とプレミアムイメージ、出力パフォーマンスの全てを満足させるグレードが用意されている。
RX 現行4代目モデルから、ダウンサイジングターボエンジン搭載、しかしV6は継続
そして、RXシリーズは2015年にフルモデルチェンジされ、現行型の4代目(AL20型)となった。フロントデザインは現行レクサスのファミリーフェイスとしても浸透した、シングルフレームタイプのスピンドルグリルが採用された。
V6 3.5Lハイブリッドを搭載するRX450hは、2GR-FXS型の採用となり、環境性能、出力パフォーマンスともに進化を遂げた。
さらに、同ハイブリッドシステム搭載車は、3列シートロングボディのRX450hLも用意された。
一方で、4気筒モデルは、ダウンサイジングターボエンジンを搭載。RX200tと、後のRX300では、直4 2.0Lターボの8AR-FTS型を搭載し、小排気量ながらもラインアップの中でも存在感が示された。
2019年にはマイナーモデルチェンジを受けて後期型に切り替わっている。
RXだけではない、レクサスSUVが続々新型にフルモデルチェンジ
そんななか、レクサスのクロスオーバーSUV群では、新世代モデルへの切り替えが活発となっている。
2021年はNXシリーズのフルモデルチェンジが実施され、GA-Kプラットフォームの採用で基本性能を向上させている。また、PHEVモデルのNX450h+をラインアップさせることで電動化イメージも強めている。その後、2022年になってからは、フラグシップSUVのLXシリーズがフルモデルチェンジを受けて日本発売となった。
RXシリーズにおいては、2021年に特別仕様車の発売があったものの、年次改良、一部改良は実施されなかった。モデル末期らしい販売体制に入りつつある。
次期RXは、新型NXと共通プラットフォームとなるGA-Kを採用
レクサスのクロスオーバーSUVは、小さい方からUX、NX、RX、LXとラインアップされている。最小のUXシリーズはGA-Cを採用し、トヨタブランドのC-HRやカローラクロスのほかプリウスなどとプラットフォーム共用の関係にある。
また新型NXシリーズは、GA-Kの採用となり、ESシリーズのほか、トヨタのRAV4やハリアーなどとプラットフォーム共用される。
さらに新型LXシリーズは、新型ランドクルーザー300系と共通となるGA-Fプラットフォームが採用された。
こういったなか、RXシリーズは、新型NXシリーズと共通のGA-Kプラットフォームをベースに開発が進められている。

新型RXのエクステリアは「LF-1 Limitless」がヒントになるのか
レクサスは2018年に「LF-1 Limitless」をデトロイトで発表しており、RXのサイズを超えるクロスオーバーSUVの開発が想定される。このとき示された新たなフロントデザインは、次期RXにも応用されるかもしれない。
「LF-1 Limitless」に備えられたデジタルアウターミラーも次期RXへの採用が期待されるものの一つ。
デジタルアウターミラーは、既にESシリーズで採用されているが、新型NXへの採用は現在のところなし。NXとRXは共通プラットフォームとなることからも、上級モデルとしての差別化のため、新型RXへ装備される可能性があるだろう。
現行型レクサスRXに2つの特別仕様車「Black Tourer」と「Elegant Tourer」
現行型レクサスRXに2つの特別仕様車「Black Tourer」と「Elegant Tourer」が設定され2021年11月5日に発売された。
特別仕様車「Black Tourer」はスポーティーイメージ
今回の特別仕様車「Black Tourer」は、RX450h“version L”/RX300“version L”をベースに、ブラック基調のカラーコーディネートでスポーティな仕様となった。
オーナメントパネルは天然杢感を活かすウォールナット(オープンフィニッシュ/墨ブラック)を、シフトノブはブラックレザーが採用された。またブラック&ホワイトアッシュカラーの専用シートは、ライトグレーのステッチと組み合せられた。
エクステリアには、ブラック塗装のスピンドルグリル・フロントロアバンパー・リヤバンパーロアガーニッシュ・アウターミラーが採用される。また、ブラックスパッタリング塗装のアルミホイールで引き締まった印象が付与された。
RX450h/RX300 特別仕様車「Black Tourer」 特別装備
- スピンドルグリル(特別仕様車専用ブラック塗装)
- フロントロアバンパー(特別仕様車専用ブラック塗装)
- 235/55R20 102Vタイヤ&20×8Jアルミホイール(特別仕様車専用ブラックスパッタリング塗装)
アウターミラー(ブラック塗装) - リヤバンパーロアガーニッシュ(特別仕様車専用ブラック塗装)
- 本木目(特別仕様車専用ウォールナット[オープンフィニッシュ/墨ブラック])+本革ステアリング(パドルシフト付)&本革シフトノブ+特別仕様車専用ライトグレーステッチ
- オーナメントパネル(特別仕様車専用ウォールナット[オープンフィニッシュ/墨ブラック])
- インストルメントパネル(ブラック+特別仕様車専用ライトグレーステッチ)
- セミアニリン本革シート(特別仕様車専用ブラック&ホワイトアッシュ+特別仕様車専用ライトグレーステッチ+運転席・助手席シートヒーター+運転席・助手席ベンチレーション機能付)
- 特別仕様車専用ライトグレーステッチ(ステアリング/インストルメントパネル/シート/コンソール/ニーパッド/シフトブーツ/ドアトリム)
特別仕様車「Elegant Tourer」はプレミアムイメージ
もう一つの特別仕様車「Elegant Tourer」は、RX450h“version L”/RX300“version L”をベースに、ブラウン基調の内装と輝きを放つシルバーの外装アイテムが組み合わせられ、大人の落ち着きが与えられた。
インストルメントパネルやシートはノーブルブラウンで統一され、オーナメントに施されたダークグレーのレーザーカット本杢が組み合わされる。
エクステリアは、シルバーのフロントグリルや、スパッタリング塗装されたホイールなどでエレガントな輝きを放つとともに、ブラックのフロントロアバンパー・リヤバンパーロアガーニッシュで上質な雰囲気が演出される。
RX450h/RX300 特別仕様車「Elegant Tourer」特別装備
- スピンドルグリル(特別仕様車専用シルバー塗装)
- フロントロアバンパー(特別仕様車専用ブラック塗装)
- 235/55R20 102Vタイヤ&20×8Jアルミホイール(特別仕様車専用スパッタリング塗装)
- リヤバンパーロアガーニッシュ(特別仕様車専用ブラック塗装)
- 本木目(レーザーカット本杢用)+本革ステアリング(パドルシフト付)&本革シフトノブ+(特別仕様車専用ライトグレーステッチ)/オーナメントパネル(レーザーカット本杢[ダークグレー])/インストルメントパネル(ノーブルブラウン+特別仕様車専用ライトグレーステッチ)/セミアニリン本革シート(ノーブルブラウン+特別仕様車専用ライトグレーステッチ+運転席・助手席シートヒーター+運転席・助手席ベンチレーション機能付)
- 特別仕様車専用ライトグレーステッチ(ステアリング/インストルメントパネル/シート/コンソール/ニーパッド/シフトブーツ/ドアトリム)