現行型トールの2024年4月生産再開もフルモデルチェンジ長期延期?2027年6月以降と報道
新型トールへのフルモデルチェンジ実施時期は、当初の2023年秋頃から、2024年への延期が予想されてきた。しかし、これもダイハツの大規模な認証不正の発覚により、実現が難しくなっている。
2023年12月の第三者委員会による認証手続きに関する調査結果では、トールも含めた大規模な不正が明るみとなった。これによりダイハツの国内向け全車種に対して出荷停止の措置が取られた。
その後、2024年2月13日の会見では、親会社であるトヨタの佐藤社長から、ダイハツは長期的には軽自動車を軸とした事業への縮小を検討しているという内容の報告があった。ただし、すぐ数日後には、ロッキー/ライズ/レックスのガソリン車に限り、道路運送車両法の基準の適合が確認され、順次生産再開される見通しであることが公表された。トール/ルーミー/ジャスティも現行型については、出荷および生産が再開されている。
結局のところ、国内向け小型車については、現行型でなく開発メンバーも維持されるようだ。しかし、フルモデルチェンジの実施は長期延期ということになりそうだ。新型トールなど姉妹車種の発売時期について、2027年6月以降にまで長期延期となっていることが日刊自動車新聞によって報じられている。
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新型トールに関する出品なし、ジャパンモビリティショー2023のダイハツブース
ジャパンモビリティショーでは新型トールに関連する発表は無かった。ダイハツはブース出展は果たしたものの、完成車メーカーでは、唯一プレスカンファレンスを実施しないという状況であった。
また、ムーヴについても、2023年6月頃のフルモデルチェンジに向けて準備が、進められていたが、発表寸前で中止となったきりである。
従来型ムーヴの販売が終了しただけで、新型ムーヴについてはダイハツから何のアナウンスも出されていない。一部ユーザーに先行配布されたチラシだけが、唯一の手掛かりとなっている。
また、東京オートサロン2024は、大規模な認証不正が発覚した直後ということもあり、ブース出展が辞退となった。
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トールがフルモデルチェンジでハイブリッド化することは避けられない、政府の2030年度燃費基準
政府の方針によると、2035年の段階でコンベンショナルガソリンエンジン車の新車販売が禁止されることになっており、その後はハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、バッテリーEV、燃料電池車といった電動車のみの販売に完全移行することになる。
しかし、これより早いタイミングで訪れる2030年度の燃費基準は2016年度比で約3割の向上が求められており、その達成には低価格帯の軽自動車や小型車についても、本格ハイブリッド車を新車販売のメインにしていく必要がある。
例えば、トールのライバル車種であるスズキ・ソリオにはハイブリッドモデルがあるが、これはコストを抑えたマイルドハイブリッド車のため、大幅なパワートレイン変更がなければ、2030年度基準を達成するのは難しいと考えられる。本格ハイブリッドは大容量バッテリーと高出力モーターなどが必要なため車両価格が大幅アップすることが避けられない。ダイハツのようにトヨタからの技術協力が可能であっても小型車への商品化は難しかった。
それでも、規制が差し迫った中では、そのようは言い訳は通用しない。ダイハツのモデルは軽自動車を含めてハイブリッド化していくことになる。
また、新型トールが登場する2024年頃の段階では、まだガソリン車も残されるはず。従来的なガソリンエンジンを搭載した低価格モデルのラインアップ継続も期待できるだろう。
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フルモデルチェンジ新型トールの燃費向上は、ハイブリッド化のほか、ガソリン車のCVT変速比幅拡大が重要ポイント
トランスミッションの変速比幅を拡大させることは、排ガス規制が強化されるなか重要度を増している。
特にベルト式CVTでは、追加でギアを組み合わせていくことがトレンドとなっており、D-CVTのほかにも例がある。トヨタのダイレクトシフトCVTでは、発進ギアを追加することで変速比幅を拡大させている。ギアが直結されたダイレクト感のある発進加速が可能で、高速度域にかけてはベルト式CVTによるスムーズな加速を実現している。
ダイレクトシフトCVTは、直感的な加速感を得ることにも拘った上級トランスミッションで、レクサス車種にも使われる。
D-CVTは、コストとサイズの制限が厳しい小型車向けトランスミッションという位置づけで、DNGAプラットフォームが導入されているタント、ロッキー、タフトといった車種で採用されてきた。
DNGAは軽自動車、Aセグメント、Bセグメントを広くカバーする共通プラットフォームであることも特徴の一つ。また、国内モデルだけでなく、新興国向け車種にも適応されていく。
DNGAはトヨタのTNGAと混合されがちであるが、トヨタでは生産されない車種に向けたものであり、ダイハツ独自のプラットフォームである。
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トールのフルモデルチェンジ まとめ
まとめ更新日: 2024/07/16
次期型トール 予想
- 2代目モデルへのフルモデルチェンジは、「2027年6月以降」と日刊自動車新聞が報道
- DNGAプラットフォーム採用予想
- 1.2L e-SMART HYBRID採用予想
- 低価格なガソリン車も継続か
- トヨタ姉妹車種のルーミーも継続か
- ダイハツの軽自動車専業が検討されたが、認証作業をトヨタと共同で行うことで小型車事業を継続
トールが2022年9月1日の一部改良で、法規対応と値上げ実施
ダイハツの小型ワゴン車「トール」の一部改良が2022年9月1日に実施された。その内容は、法規対応がメインで、各グレード+1万円の値上げが実施された。また一部装備でパナソニック「ナノイーX」が採用された。
新型トール一部改良による新価格、値上げの内容
グレード | 駆動方式 | 消費税込み車両本体価格 | 差額(円) | |
新価格(円) | 旧価格(円) | |||
Gターボ | FF | 1,874,500 | 1,864,500 | 10,000 |
G | FF | 1,753,500 | 1,743,500 | 10,000 |
G | 4WD | 1,929,500 | 1,919,500 | 10,000 |
X | FF | 1,566,500 | 1,556,500 | 10,000 |
X | 4WD | 1,742,500 | 1,732,500 | 10,000 |
カスタムG ターボ | FF | 2,056,000 | 2,046,000 | 10,000 |
カスタムG | FF | 1,924,000 | 1,914,000 | 10,000 |
カスタムG | 4WD | 2,100,000 | 2,090,000 | 10,000 |