【新着】日産ノートのフルモデルチェンジ、ノート オーラの発売延期

ノート

ノート8年ぶりフルモデルチェンジ、自動車向け半導体不足の影響を直撃

日産・ノートは、昨年末2020年11月に8年ぶりとなるフルモデルチェンジを果たした3代目モデルである。これには専用の内外装が与えられた上級モデルとしてノート オーラが設定され、今月2021年3月にも発売される予定であった。

しかし、このノート オーラは、既に発売延期が決まっており、新たな発売時期として夏頃を想定しなければならない状況となっている。また、通常ノートについても、追加発表されたばかりの4WDモデルの納車が進んでいない。ノート E13型

こういった状況になった理由は、ご存じの方も多いだろう。自動車向け半導体が世界的な供給不足に陥っているのである。

ノートだけじゃない、各社フルモデルチェンジ計画に影響

自動車向け半導体不足の問題は根が深く、すぐには解決できそうにない。関係各国の2021年GDPをも揺るがす問題になりつつある。

まずコロナ禍の初期においては、自動車メーカーも例に漏れず減産体制を取らざるを得なくなった。これには半導体メーカーも追従し、供給量を下げた。その後、自動車メーカーは急速に増えた需要に対し生産を回復させようとしたが、半導体メーカーからの供給量は、以前のようには戻らなかった。

この間に半導体メーカーは、今後の市場の伸びが確実な、家庭用電子機器やデーターセンターなどで使われる新世代製品に向けた生産へのシフトを進めており、設備投資もしてきた。いまさら自動車メーカーから増産要求されても、残されたリソースは限られるというわけだ。

テスラ ECU

そもそも自動車向け半導体は、基本的には旧世代製品に相当する。旧世代製品向け設備は「お払い箱」となる日も近いわけで、新たに増強することは難しい。さらに、ガソリン車からEVへのパワートレイン変革など、自動車分野では今後の予想が難しい部分が多く、資本と人員を積極的には割きたくない。半導体メーカーとしては、新世代製品に注力したほうが手堅い投資環境にあるのだ。

フルモデルチェンジ計画に遅れなし、一人勝ちのトヨタ

自動車向け半導体の供給不足は、日本のユーザーレベルでは、特にノートに関する問題として表面化したが、実際にはもっと大きな次元の話である。EVブームで沸いているように見える欧米の自動車メーカーでも問題は深刻化している。

ただ、トヨタに関しては損害を小さな範囲に留めている。今の所は、生産やフルモデルチェンジ計画での大幅な見直しは無いとのこと。実は、サプライチェーンの弱点が半導体部品にあることを以前から見抜いており、在庫を余分に保有していた。

トヨタといえば、在庫をできるだけ持たない「ジャストインタイム」の本家本元であるが、他メーカーがその真似事を徹底し裏をかかれるなかで、トヨタは「改善版ジャストインタイム」を導入し難を逃れている。

日産ノートが3代目にフルモデルチェンジ、E13型はe-POWER専用車

さて、話を日産・ノートに戻す。

2020年11月24日にフルモデルチェンジ発表されたe-POWER 2WDモデルは、日産の中でも優先して生産が進められているようで、2021年1月 7532台、2月 7246台の販売実績を残している。

日産ノート 発表

日産ノート フルモデルチェンジ

日産のコンパクトカー、ノート シリーズは2005年に初代モデル(E11型)が登場し、2012年の二代目(E12型)と続き、本モデルで3代目(E13型)となる。

新型ノートのボディサイズは、全長4045mm×全幅1695mm×全高1505mm、ホイールベース2580mmとなった。従来型からのサイズ感、Bセグメントが維持された。

日産ノート

日産ノート リアコンビネーションランプ

パワートレインはe-POWERに絞り込まれた

かつての国内Bセグメントは、トヨタ・ヴィッツ(現ヤリス)、ホンダ・フィットが人気を二分していた。そこへ割って入ったのが日産・ノートというわけだが、そんななかで、15年間で累計約146万台という販売実績を残してこれたのは、お買い得感と、パワートレインラインナップの豊富さ、にあったと考える。
日産ノート プロパイロット
まず初代ノートでは、エンジン選択肢として1.5Lの一種類のみが用意された。それでもエントリー価格は他メーカーの1.2~1.3Lクラスエンジンと同等とすることで、お買い得を出した。これが地味に販売台数を伸ばすことに成功していた。

日産ノート センターコンソール

日産ノート インテリア

次に二代目ノートでは、1.2Lガソリン、1.2Lスーパーチャージャー、e-POWERとパワートレイン選択肢を増やした。この時期の日産のラインナップでは、国内向けティーダが廃止されたり、あるいはマーチをタイ生産することで国内向け重点車種から外すという動きがあった。ノートがこれらの受け皿となるべく、幅広い価格帯、多彩なパワートレインラインナップが用意され、顧客のニーズに応えてきた。

そして、今回の3代目は再びパワートレイン選択肢が一つに絞り込まれた。新型ノートはe-POWER専用車となったのだ。

日産ノート シート

日産ノート シート配列

エントリー価格はSグレードの202万9500円で、Fグレードが205万4800円、Xグレードが218万6800円となる。以上は2WDモデルで、さらにe-POWER 4WDが近日発売としている。

従来型2020年販売実績で約68%がe-POWER

日産ノート ナビゲーション

日産ノート インテリア2

国内向けBセグメントハッチバックカーにおいて、コンベンショナルガソリンを搭載した150万円程度のモデルを置かないのは、ある意味賭けでもある。今後、前述の半導体不足の問題も解決すれば、追加でそういった廉価モデルが出される可能性は残される。ただし、これをフルモデルチェンジ初期の段階で用意しないのは戦略としてはアリと考える。

というのも、従来型(E12型)の2020年1月~9月の販売実績では、約68%がe-POWER搭載モデルが選ばれていたのだ。e-POWERがこの水準で売れていたのであれば、フルモデルチェンジ初期に安いモデルをラインアップさせないのは、十分に合理的な判断と言えるだろう。

そして、いまや150万円のクルマは、軽自動車のテリトリーになりつつあることも忘れてはならない。

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