【新型】ノート オーラ発売日は5月、価格は260万円前後を想定、半導体部品を確保、内装と外装は専用デザイン

ノート

日産の新型車、ノートオーラが2021年5月にも発売日を迎える見込みとなっている。

ノートオーラに設定されていた当初の発売日は2021年3月であった。しかし、世界的な自動車向け半導体不足の影響を受け、発売日は夏頃まで延期となっていた。今回、半導体部品供給の目処が立ったことで、発売時期の遅れを取り戻す形となった。

日産ノート 発表

日産ノート(E13型)

ノートオーラは高級イメージで販売される、プレミアムな内装、外装

ノートオーラは、昨年2020年12月にフルモデルチェンジ発売されたE13型ノートから派生する上級車種に相当する。

前後バンパー、フェンダーには専用エクステリアパーツが与えられ、全幅は3ナンバーサイズまで拡大される。車内でもシート表皮に拘った専用インテリアを採用。さらに、パワートレイン部にも上位システムが搭載され、フロントモーターの最高出力は100kw(136PS)となる見込み。これは通常ノートの85kW(116PS)から18%の向上となる。

ノートオーラの車両価格は260万円前後がエントリー

ノートオーラの車両価格は、2WDモデルで260万円前後が想定される。コンパクトカーとしては高額な部類となるが、それでも日産はノートオーラの月間販売目標として2000台を設定する見込み。通常ノートの8000台と合わせて、ノートシリーズを月間1万台規模にまで拡大させる予定でいる。

ノート シリーズはプレミアム化される、日産のBセグメント戦略

現行型ノートシリーズはノートオーラを含め、全車e-POWERである。通常ノートもエントリー価格202万9500円と立派なプライスが付けられており、電動化とともにプレミアム化も進められてきた。

日産ノート フルモデルチェンジ

日産ノート(E13型)

国内Bセグメントカーに求められるものは、近年の軽自動車シフトの影響もあり、変化してきた。ホンダ・フィットは居住性や使い勝手を追求したが、販売台数を伸ばせていない。一方で、トヨタ・ヤリスはスポーツ志向を強め2020年度の車名別販売台数で首位となった。

そんななか日産は、かつてのティーダのコンセプトである「プレミアム・コンパクト」を新型ノート オーラで再興させようとしている。

プレミアム車種ノート オーラ発売が望まれる理由は、ティアナの廃止にもある

また、日産は事業構造改革計画 NISSAN NEXTのなかで、現行の69車種から、2023年度までに55車種以下へラインアップを減らすことを発表している。既に2020年7月に中型FFセダンのティアナが廃止となっており、その国内ユーザーの受け皿として、コンパクトながらも上級の内外装を持つモデルが待望されていた。

アルティマ

アルティマ

なお中型のFFセダンそのものは、北米および中国では無くてはならない存在であり、これはアルティマに統合される形で継続される。

NISSAN NEXTでは軽自動車EVについての言及もあった。詳しくは、
日本は軽自動車から【EV化】日産三菱連合の小型電気自動車IMk

ノート8年ぶりフルモデルチェンジ、自動車向け半導体不足の影響を直撃

ノート E13型

ノートだけじゃない、各社フルモデルチェンジ計画に影響

自動車向け半導体不足の問題は根が深く、すぐには解決できそうにない。関係各国の2021年GDPをも揺るがす問題になりつつある。

まずコロナ禍の初期においては、自動車メーカーも減産体制を取らざるを得なくなった。これには半導体メーカーも追従し、供給量を下げた。その後、自動車メーカーは急速に増えた需要に対し生産を回復させようとしたが、半導体メーカーからの供給量は、以前のようには戻らなかった。

この間に半導体メーカーは、今後の市場の伸びが確実な、家庭用電子機器やサーバー向けの新世代製品に向けた生産へのシフトを進めており、設備投資もしてきた。いまさら自動車メーカーから増産要求されても、残されたリソースは限られるというわけだ。

テスラ ECU

そもそも自動車向け半導体は、基本的には旧世代製品に相当する。旧世代製品向け設備は「お払い箱」となる日も近いわけで、新たに生産設備を増強することは難しい。さらに、ガソリン車からEVへのパワートレイン変革など、自動車分野では今後の予測が難しい部分が多く、資本と人員を積極的には割きたくはないだろう。半導体メーカーとしては、投資対象として自動車向け以外の新世代製品に注力したほうが手堅い状況にあるのだ。

ノート オーラ発売を延期させた日産とは違う、一人勝ちのトヨタ

自動車向け半導体の供給不足は、日本のユーザーレベルでは、特にノートに関する問題として表面化したが、実際にはもっと大きな次元の話である。EVブームで沸いているように見える欧米の自動車メーカーでも問題は深刻化している。

ただ、トヨタに関しては機会損失を小さな範囲に留めている。今の所は、生産の遅れやフルモデルチェンジ計画での遅れは限定的だ。実は、トヨタはサプライチェーンの弱点が半導体部品にあることを以前から見抜いており、在庫を余分に保有していた。

トヨタといえば、在庫をできるだけ持たない「ジャストインタイム」の本家本元であるが、他メーカーがその真似事を徹底し裏をかかれるなかで、トヨタは「改善版ジャストインタイム」の導入により、機会損失を小さく抑えることに成功している。

日産ノートが3代目にフルモデルチェンジ、E13型はe-POWER専用車

さて、話を日産・ノートに戻す。

2020年11月24日にフルモデルチェンジ発表されたe-POWER 2WDモデルは、日産の中でも優先して生産が進められているようで、2021年1月 7532台、2月 7246台、3月 13352台(乗用登録車4位)の販売実績を残している。

日産ノート

日産のコンパクトカー、ノート シリーズは2005年に初代モデル(E11型)が登場し、2012年の二代目(E12型)と続き、本モデルで3代目(E13型)となる。

新型ノートのボディサイズは、全長4045mm×全幅1695mm×全高1505mm、ホイールベース2580mmとなった。従来型からのサイズ感、Bセグメントが維持された。

日産ノート リアコンビネーションランプ

パワートレインはe-POWERに絞り込まれた

かつての国内Bセグメントは、トヨタ・ヴィッツ(現ヤリス)、ホンダ・フィットが人気を二分していた。そこへ割って入ったのが日産・ノートというわけだが、そんななかで、15年間で累計約146万台という販売実績を残してこれたのは、お買い得感と、パワートレインラインナップの豊富さ、にあったと考える。

日産ノート プロパイロット

まず初代ノートでは、エンジン選択肢として1.5Lの一種類のみが用意された。それでもエントリー価格は他メーカーの1.2~1.3Lクラスエンジン車と同等とすることで、お買い得を出した。これが地味に販売台数を伸ばすことに成功していた。

日産ノート センターコンソール

日産ノート インテリア

次に二代目ノートでは、1.2Lガソリン、1.2Lスーパーチャージャー、e-POWERとパワートレイン選択肢を増やした。この時期の日産のラインナップでは、国内向けティーダが廃止されたり、あるいはマーチをタイ生産することで国内向け重点車種から外すという動きがあった。ノートがこれらの受け皿となるべく、幅広い価格帯、多彩なパワートレインラインナップが用意され、顧客のニーズに応えてきた。

そして、今回の3代目は再びパワートレイン選択肢が一つに絞り込まれた。新型ノートはe-POWER専用車となったのだ。

日産ノート シート

日産ノート シート配列

エントリー価格はSグレードの202万9500円で、Fグレードが205万4800円、Xグレードが218万6800円となる。以上は2WDモデルで、さらにe-POWER 4WDも発売された。

従来型2020年販売実績で約68%がe-POWER

日産ノート ナビゲーション

日産ノート インテリア2

国内向けBセグメントハッチバックカーにおいて、コンベンショナルガソリンを搭載した150万円程度のモデルを置かないのは、ある意味賭けでもある。今後、前述の半導体不足の問題が解決すれば、追加でそういった廉価モデルが出される可能性は残される。ただし、これをフルモデルチェンジ初期の段階で用意しないのは戦略としてはアリと考える。

というのも、従来型(E12型)の2020年1月~9月の販売実績では、約68%がe-POWER搭載モデルが選ばれていたのだ。e-POWERがこの水準で売れていたのであれば、フルモデルチェンジ初期に安いモデルをラインアップさせないのは、十分に合理的な判断と言えるだろう。

そして、いまや150万円のクルマは、軽自動車のテリトリーになりつつあることも忘れてはならない。

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