IMxは日産のフラグシップEVとして市販化される予定
日産は東京モーターショー2017でIMxコンセプトを発表した。EVパワートレインを搭載するクロスオーバーSUVに属するモデルであったが、これは今春に開催されたジュネーブモーターショー2018でもIMxコンセプトKUROとして出品され、ブラック調エクステリアの別モデルが欧州市場に向けて公開された。
その後、日産は「日産M.O.V.E to 2022」における自社のEVについての計画、方針の具体的な内容を発表している。この中にはIMxコンセプトをベースとした、クロスオーバーSUVタイプのEVの市販化も含まれている。
IMxコンセプトのパワートレインは、ツインモーター4WDの採用による最高出力320kW、最大トルク700Nmという性能が示されている。コンセプトカーの段階ではあるが、特にトルク性能ではGT-Rを凌ぐスペックとなる。市販化に向けて、いくらかの現実を受け入れることになったとしても、IMxコンセプトの市販型は日産のフラグシップEV的なポジションを担うことになるだろう。
日産は2022年度のEV販売目標を100万台に設定、プロパイロットの高速車線変更は2019年
IMxコンセプトの自動運転については「完全自動運転」を謳っていることから、レベル5のシステムの搭載を想定したものと考えられる。あと5年後ということであれば、これを達成するのは難しい。しかし、今後、自動運転技術が急速に進化していくことは間違いなく、日産はプロパイロットの次世代型にあたる高速道路の複数車線走行を含めた自動運転システムについて、2019年3月までの市販化を予告している。
このほか「日産M.O.V.E to 2022」では、IMxコンセプト市販型と市販実績のあるリーフの他に7モデルのEVを計画しており、年間販売台数として合計100万台を目標としている。特に日本市場に向けては、軽自動車規格の新型EVも予告されており、これは傘下の三菱自動車によるi-MiEVの実質的な後継モデルと考えられる。