クロスビーがビッグマイナーチェンジ級のマイナーチェンジで後期型に、2025年10月2日発売の新型は新世代Z12Eエンジン+CVT(マイルドハイブリッド)でパワートレイン刷新、電動パーキングブレーキ標準の上級グレードHYBRID MZ追加とHYBRID MXの2グレード構成

クロスビー
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ビッグマイナーチェンジ新型クロスビー(画像提供 X@typeg_3j7 様)

クロスビーがマイナーチェンジでフェイスリフト、Z12Eエンジン+CVT搭載で販売期間延長、2025年10月

スズキは2025年10月2日、フェイスリフトなど大幅な改良を含むマイナーチェンジ版クロスビーを発売しました。

グレードは、エントリーの「HYBRID MX」と、電動パーキングブレーキなど上級装備を採用した「HYBRID MZ」の2つが用意されます。月間の目標販売台数は2,000台に設定されました。

※ 価格は消費税込み

  HYBRID
MZ
HYBRID
MX
2WD CVT 2,335,300円 2,157,100円
4WD CVT 2,500,300円 2,333,100円

エクステリアは、角を丸めた四角をモチーフとしてSUVらしい力強さが強調されます。

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前期型クロスビー

フロントのデザインの特徴である虫眼鏡タイプの丸目ヘッドランプは、新型では上部がフラットとなり、三菱・デリカミニやホンダ・N-ONE e:を思わせる目つきとなります。フロントグリルは、市松模様を新たに採用し、中央にスズキのCIが置かれます。スズキは新たなCIを発表したばかりですが、この新型クロスビーには従来デザインのSマークが備わります。ホイールも新たに十字のデザインを採用しており、印象を変えています。

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インテリアは革とステッチを模したパネルや、HYBRID MZでは二段式センターコンソールを採り入れることで、小型車らしい上質感が表現されました。

パワートレインは従来の直列3気筒1.0Lターボ「K10C」+6ATから刷新され、直列3気筒1.2L NA「Z12E」+CVTの組み合わせが採用される見込みです。Z12Eはスイフトやソリオで先行して導入が進められた新世代エンジンでマイルドハイブリッドも備わります。

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安全面では、衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポートⅡ」を採用し、アダプティブクルーズコントロール(ACC)[全車速追従機能付](HYBRID MZは停止保持機能付)、車線維持支援機能、車線逸脱抑制機能を全車に標準化。さらに、アクティブコーナリングサポートやブラインドスポットモニター、スズキ国内初となる7インチメーターディスプレイの新採用などにより予防安全と運転支援が強化されました。

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ビッグマイナーチェンジ新型クロスビー(画像提供 X@typeg_3j7 様)

その他の装備では、HYBRID MZにはステアリングヒーターが導入されます。スズキコネクトにも対応して、日常の快適性が底上げされています。なお、新型クロスビーは「サポカーS ワイド」および国土交通省の「ペダル踏み間違い急発進抑制装置(PMPD)認定車」に該当し、先進安全面での要件を満たしています。

デザインは細部にわたり刷新されました。外観は、たくましさと親しみやすさを両立するユニークな四角モチーフを深化させ、内装はインパネとドアトリムを全面的に新設計。SUVらしい力強さと上質さを両立しながら、フロントドアトリムとインパネを視覚的につなぐ造形により、室内がより広く見える効果が与えられています。アルミホイールは“X”——クロスビーの頭文字をモチーフにしたタフな意匠が採用されました。ボディカラーは新色「ミスティックブルーメタリック」をはじめ、ルーフ・サイドカラーパネル・バンパーガーニッシュをブラックで統一した「ブラックタフ2トーン」を含む2トーン9色と、モノトーン4色の合計13通りを用意。さらに、レザー調&撥水ファブリックシート表皮、専用色の内装加飾、ヘッドアップディスプレイ、LEDルームランプを組み合わせた「アップグレードパッケージ」も設定され、質感や機能を一括して高められます。

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ビッグマイナーチェンジ新型クロスビー(画像提供 X@typeg_3j7 様)

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パッケージは扱いやすいコンパクトサイズを保ちながら、広い室内空間が確保されました。多彩なアレンジが可能なリヤシートと使い勝手の高いラゲッジフロアにより、日常からレジャーまでシーンに応じた積載と居住がしやすくなっています。走りの面では、スポーツモード、スノーモード、グリップコントロールを設定し、ヒルディセントコントロールは両グレードの4WD車のほかHYBRID MZの2WD車にも設定されます。さらにコーナリング時の膨らみを抑えるアクティブコーナリングサポートも採用されます。また、減衰接着剤の導入など車体側のチューニングにより、乗り心地、操縦安定性、静粛性のバランスが一段と高められました。

コネクトと快適装備もポイントです。HYBRID MZでは電動パーキングブレーキ(EPB)の採用により指先の操作で駐車ブレーキの作動・解除が可能となり、ステアリングヒーターや急速充電に対応するUSB電源ソケット[Type-C、PD対応]が追加されました。スズキコネクトでは、スズキ緊急通報やリモートエアコンなどのアプリ機能が利用可能です。ナビゲーションは9インチHDディスプレイを採用した全方位モニター付メモリーナビゲーションをメーカーオプションとして設定し、カメラはフロント、左右サイド、バックの計4方向に対応。通信機とSOSボタンもセットで備わります。

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ビッグマイナーチェンジ新型クロスビー(画像提供 X@typeg_3j7 様)

デュアルセンサーブレーキサポートⅡはミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせ、車両、歩行者、自転車、自動二輪車を検知対象とし、交差点での検知にも対応します。

メーカーオプションも充実しています。全車で選べる「全方位モニター付メモリーナビゲーション・スズキコネクト対応通信機」(9インチHDディスプレイ、フルセグTV、AM/FM、スマートフォン連携、Bluetooth®、全方位カメラ、USB・HDMIソケット、GPS・TVアンテナ、ハンズフリーマイク、専用オーディオガーニッシュ、通信機、SOSボタンのセット)は201,300円です。HYBRID MZ向けの「アップグレードパッケージ」は69,300円で、レザー調&撥水ファブリックシート表皮、サファリカーキのインパネカラーパネルとドアトリムカラーパネル、レザー調フロントドアトリムアームレスト、カラー表示のヘッドアップディスプレイ、残照式3ポジションのLEDルームランプ(フロント/センター)、LEDのラゲッジルームランプが含まれます。塗装オプションは、ピュアホワイトパールが33,000円、2トーンルーフ仕様およびブラックタフ2トーン仕様が55,000円、ピュアホワイトパール×ブラックタフ2トーンが88,000円、フロンティアブルーパールメタリック×ブラック2トーンルーフおよびバーニングレッドパールメタリック×ブラックタフ2トーンが各99,000円です。

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前期型クロスビー

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クロスビーが登場したのは2017年12月です。モデルサイクル的にはフルモデルチェンジが期待されるタイミングですが、新型クロスビーは、ビッグマイナーチェンジと呼ぶに相応しい内容で発売されました。

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前期型クロスビー

商品ポジショニングの観点では、スズキはインド生産のコンパクトSUVを相次いで国内投入してきた背景があります。2024年10月発売のフロンクスは全長3,995mm×全幅1,765mm×全高1,550mm、ホイールベース2,520mmと、全長3,760mmのクロスビーより一回り大きい車格です。

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デザインコンセプトは異なるものの、クロスビーを補完し、ユーザーの受け皿として機能する側面があります。

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さらに2025年4月には、シエラをベースに5ドア化したロングボディモデル「ジムニーノマド」が登場し、約2万台の受注を集めて早期にオーダーストップとなりました。全長3,890mm×全幅1,645mm×全高1,725mmという近似サイズながら、ラダーフレームを採る本格派という性格が明確に異なります。

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こうした新型コンパクトSUVの相次ぐ投入と、クロスビーの近年の販売規模が概ね月間1,000台前後にとどまってきた実情。そして市場が実質的に国内中心である状況を踏まえると、専用開発コストの大きいフルモデルチェンジよりも、パワートレインと安全装備に加え内外装の刷新も施すことで商品寿命を伸ばす判断がなされたことは概ね歓迎されそうです。

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クロスビー モデルチェンジ まとめ

まとめ更新日: 2025/11/17

  • 新型クロスビー 2017年12月発売
  • 2020年10月 一部仕様変更による2型が発売
  • 2022年8月 一部仕様変更による3型が発売
  • 2023年12月 値上げを実施、リアパーキングセンサーの全車標準装備化で法規対応
  • 2024年10月ボディカラー変更
  • 2025年10月2日 マイナーチェンジ、フェイスリフト、ターボ廃止で全車1.2L HYBRID+CVT、MZにEPB
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