フォースターズは、ガラスルーフとプロジェクターを装備したEVコンセプト
フォー・スターズ (for stars)は、メルセデスベンツでおなじみのダイムラー社が、スマートブランドとしてパリモーターショー2012で披露した個性的な電気自動車のコンセプトカーである。
スクウェアに近いヘッドライトがこれまでのスマートと違うところである。フォースターズは、次期フォーツーのデザインコンセプトという見方もできるだろう。
フォー・スターズと複数形になっているのは、この電気自動車が2つのスターのために作られたという、2つの類希なる特徴を表している。
まず1つは、文字通り「星空」。広く透明なガラスルーフは乗りながらにして星空を楽しめるようデザインされているというわけだ。
そしてもう1つは映画「スター」。フロントフードに一体化されたプロジェクターは、iphoneとBluetoothで無線接続することができ、どこでも映画を楽しめるように設計されている。
そのiphoneをフロントガラス上のホルダーにセットして、ルームミラーとして使うことができる点も大変ユニークだ。スマートというブランド名に負けない、スマートフォンを活用した新しい車を提案したというところだろう。
フォー・スターズのホイールベースはフォーツー比で大幅に拡大
フォー・スターズのボディサイズは、全長3550×全幅1710×全高1505mm。現行モデルであるフォーツーと比較するとホイールベースが2470mmと603mmも大きい設計だ。
EVの要であるモーターはブラバス・エレクトリックドライブでも用いられた60kWで、後輪駆動も同じ、130km/hまで加速できるとされている。
バッテリーは17.6kWhの容量を誇るリチウムイオン電池が採用された。スマートはフォー・スターズで「SUC(スポーツ・ユーティリティ・クーペ)」という新ジャンルを提供したいということで、モーターショーでも注目の高い1台であった。