日産ノート三代目フルモデルチェンジ、CMF-B採用とe-POWERに注目

ノート

新型ノート、日産の主力コンパクトカーが12月23日デビュー準備中

日産の現行型2代目ノートは、販売期間8年を超える。既にモデル末期ということで、次期型の発売が迫っている。日産が抱える問題、そしてコロナ禍と続き、新型車導入の延期を余儀なくされてきたわけだが、新型ノートは2020年12月23日の発売日で販売準備が進められている。

ノート e-power nismo

現行 ノート e-POWER nismo

キックスで動き出した日産の小型車ラインナップのリフレッシュ

ここしばらくの日産は、新型車の投入ペースが鈍っていたが、2020年6月にコンパクトSUVのキックスを発売していた。キックスは小型車セグメントを活気づけている注目車種ではあるが、実はグローバルでは2016年のブラジル生産からスタートした少し古いモデルでもある。現在、生産は新興国の各事業所に展開されており、発売されて間もない日本仕様はタイ生産の輸入車となっている。

キックス

キックス

このキックス、特に基本設計は古く、Vプラットフォームが採用されたモデルである。K13型マーチ、あるいは現行型2代目ノートとプラットフォームを同じくする。

マーチ

K13マーチ

新型ノートは初の国産CMF-Bプラットフォーム車となるかもしれない

そして、新型ノートへの採用が予想されているのが、より新しいCMF-Bプラットフォームである。CMF系プラットフォームは、日産とルノーの共同開発によるもので、既に一回り大きいCMF-C/Dについては、2013年発売の3代目エクストレイルで採用実績がある。しかし、Bセグメント向けのCMF-Bについては、まだ国内生産モデルで採用実績がない。

renault-clio

ルノー・クリオ(ルーテシア)

CMF-Bはこれまで、ルノー・クリオ(5代目)、ルノー・キャプチャー(2代目)、日産・ジューク(2代目)に採用されてきたが、いずれも欧州メインの海外モデルに限られてきた。最近になってようやく、クリオがルーテシアのモデルネームで、国内で輸入販売されるという段階にある。

ジューク

ジューク

日産の主力コンパクト、ノートの車名でCMF-Bが採用されるとなると、販売台数も多くなり国内生産となるのが妥当だろう。

新型ノートがCMF-Bプラットフォーム採用なら、3ナンバー化の可能性

そして、CMF-Bで気になるのは、全幅である。前述のクリオ、キャプチャー、ジュークでは、いずれも全幅1800mmという寸法が与えられてきた。CMF-Bが、どこまで全幅、トレッド幅の下限を見込んだ設計がされているのかは不明ではあるが、ここまでのサイズ感となると、全幅1.7m未満に抑えることができないケースもあり得る。つまり、新型ノートは全車3ナンバー仕様となる可能性も考えておかねばいけない。

ルノー キャプチャー

ルノー キャプチャー

欧州ウケを狙ったスタイリッシュなエクステリア

新型ノートのエクステリアは、これまでの室内空間、特にラゲッジスペースを重視したスタイルから、コンセプトを少し変えてくる。初代型、2代目とワゴン車らしい絶壁のバックドアは、新型では傾斜がついたデザインになる。ライバルのトヨタ・ヤリスにおいても、バックドアに傾斜がつけられたデザインが採用されたが、新型ノートでも同様に欧州ウケを狙ったボディラインとなりそう。

ヤリス リアコンビネーションランプ

トヨタ・ヤリス

ノートの歴史は、トヨタ・ヴィッツ、ホンダ・フィットとの差別化

国内Bセグメントでは、トヨタがヤリス、ホンダがフィットをフルモデルチェンジさせて導入したばかりで、活況となっている。新型ノートもこのトレンドに乗りたいはずだ。ただし、歴代ノートシリーズは、トヨタ、ホンダとは直接対抗せず、少し仕様を変えることで、ユーザーを獲得してきた経緯がある。

初代ノートは、お買い得な1.5Lコンパクトカー

まずノート初代モデルでは、エンジンサイズを例外的グレードを除き、1.5Lに統一していた。
ライバルが、1.0~1.5L程度の複数タイプのエンジン排気量をラインナップすることで様々な顧客ニーズに応えてきたなかでである。
ノートは他社の上位グレードに相当するエンジン1つに絞り込んだ上で、価格競争力を備えることで、販売台数を獲得していった。

ノート

初代ノート

ノートは大型化してきた経緯がある

さらに後期型では、全長を4m超えとしてきた。このクラスのコンパクトカーの全長は4m未満とするのが定石であった。さらに2代目モデルでは、全長は4.1mとなり、ボディサイズの拡大は、もう後戻りできないところまできていた。

次の新型3代目ノートは、このボディサイズ拡大路線を継続。全長は現行型と大きく変わらない4.1m程度が予想されるが、前述の通り全幅は1.7m超えの可能性がある。

e-POWERは現行HR12DE+EM57モーターから進歩はあるのか

現行ノートのパワートレインは、シリーズ式ハイブリッドのe-POWERを搭載してきた。これまでは、1.2L 直列3気筒 HR12DE型の発電専用エンジンとEM57型駆動モーターによるシステムであったが、これは第2世代システムに切り替わるという噂もあった。このe-POWERの性能アップがどのぐらいになるのかも注目される部分である。

ノート e-POWER エンジン

ノート e-POWER

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