ルークスへのe-POWER追加に期待、5-in-1の一体化で小型化とコスト低減を目指す
ルークスは今後の一部改良やマイナーチェンジでe-POWERの追加が期待されますが、実現には軽自動車向けシステムの小型化と、開発コストや採算性の課題を解決する必要があります。
その期待を支える技術が、日産の電動パワートレイン「X-in-1」です。e-POWER向けには、モーター、インバーター、減速機、増速機、発電機を一体化する「5-in-1」が示されており、欧州のキャシュカイと国内の新型キックスで既に実用化されています。
シリーズ式ハイブリッドは、BEVとモーターやインバーターなどの主要部品を共用できます。X-in-1では、この共用化とモジュール化によって小型化・軽量化を進め、部品の一体化による性能向上とコスト低減を目指しています。日産は、2019年比で30%のコスト削減と、2026年までにe-POWERをエンジン車と同等のコストにすることを目標に掲げています。
軽自動車向けの本格ハイブリッドは、性能とコストの両面から成立が難しいとされてきました。ただ、バッテリー価格の低下やインバーターなどの効率向上により、軽自動車への適用も合理性を持つようになりつつあります。
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ルークスにe-POWERを搭載するには、車体スペースと660cc規格への対応が課題
一方、ルークスへの搭載には、軽自動車の車体や排気量規格に適合する専用システムが必要になると考えられます。
2025年10月にフルモデルチェンジした現行ルークスは、排気量659ccのBR06型エンジンにCVTを組み合わせています。自然吸気とターボを設定していますが、先代に採用されていたマイルドハイブリッドは廃止され、電動化されていないガソリン車のみの構成となりました。
これに対してe-POWERは、エンジンを発電専用に使い、その電力でモーターを駆動して走るシリーズハイブリッド方式です。発電機や駆動用モーター、バッテリーなどを搭載する必要があるため、軽自動車の限られたスペースに収めることが課題になります。
第3世代e-POWERには、小型システム用のHR14DDeと大型システム用のZR15DDTeという発電特化型エンジンがあります。ただし、この「小型システム」は軽自動車の660cc仕様を意味するものではなく、ルークスへの搭載には排気量規格への対応も求められます。
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ルークス用e-POWERの開発費をどう回収するか、Re:Nissanの投資判断も焦点
専用システムを開発するうえでは、その費用に見合う販売台数を確保できるかも重要です。軽自動車向けe-POWERは日本独自の排気量規格に対応する必要があり、ノートやキックスなどのシステムに比べ、海外市場への展開が難しくなります。
国内の軽自動車市場は価格競争も厳しく、開発費を車両価格に転嫁できる範囲は限られます。部品の共用化や一体化によるコスト低減が進んでも、軽自動車専用の開発費をどう回収するかという課題が残ります。
日産は経営再建計画「Re:Nissan」のもと、開発投資の選択と集中を進めています。ルークスへのe-POWER追加には期待があるものの、市場が限定される専用システムへの新規投資には慎重になる可能性があります。
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ルークスのまとめ
まとめ更新日: 2026/10/09
- ルークスへのe-POWER追加には、経営再建計画「Re:Nissan」のもとで慎重な姿勢である可能性
- e-POWER向け5-in-1は主要部品の共用化と一体化で小型化・軽量化・コスト低減を目指すという公式発表は実現に追い風
- 日産は2019年比30%のコスト削減と、2026年までにe-POWERをエンジン車と同等のコストにする目標を掲げる









