RX-9に搭載される新開発ロータリーエンジンが東京モーターショーで発表か
昨年2012年に生産が終了したRX-8の後継車、RX-9の開発が進行しているようだ。2013年11月の東京モーターショーでは、まだRX-9の車体そのものとまではいかないが、開発中のロータリーエンジンユニット16Xの進化版が発表される可能性が高い。
写真はRX-9のデザインコンセプトとも言われていた靭(SHINARI)。東京モーターショー2011発表モデルであるが、今年2013年も新たなコンセプトカーの発表を期待したいところだ。
RX-8後継、RX-9はロータリーハイブリッドエンジン搭載
さて、ロータリーエンジン開発の大きな課題は、熟成が進んだレシプロエンジンと比較して環境性能が絶対的に劣るということに尽きるわけだが、これを克服する手段として有力になってきているのがハイブリッド化である。
既にアウディはA1 eトロンとして、レンジエクステンダー方式によるロータリーハイブリッドカーを市販化させている。振動が少ないというロータリーエンジンの長所を活かしたシステムで、254cc×1ローターによるエンジンは発電専用ということになる。ただし、これではスポーツカーとして受け入れられるシステムとは言えないだろう。
(アウディ・A1 e-tron)
マツダでRX-9として開発が進められている16X型エンジンは、800cc×2ローターによるもの。RX-8に搭載されていた13B型の654cc×2ローターよりも排気量がアップしており、これはとても発電専用エンジンとは考えられない。つまり、通常のレシプロエンジンによるハイブリッドシステムと同様に、トルクの薄い低回転域をモーター駆動で補うシステムになると予測される。
(写真は次世代ロータリーエンジン16X)
また、RX-9のようなスポーツカーの開発は経営的な状況にも左右されがちだ。最近のマツダは、CX-5やアテンザの世界販売が好調なうえ、2013年秋にデビューする新型アクセラも大ヒットの予感。さらに、他社より国内生産比率が高いマツダは円安の恩恵を受けやすく、これも追い風だ。RX-9およびロータリーエンジンの開発環境は以前より改善していると考えられ、2015年目標の市販化計画は、より現実的になったと判断している。